現地８月９日、パリ五輪男子サッカーの決勝が行なわれ、スペインがフランスに延長の末５ー３で勝利。1992年のバルセロナ大会以来、32年ぶり２度目の金メダルに輝いた。
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大一番で先制したのは、開催国フランスだった。11分、相手のクリアミスをペナルティーエリア内で拾ったMFエンゾ・ミヨがシュートを放つと、相手GKの手に当たりながらゴールに吸い込まれた。
フランスの強度の高いプレスに苦戦していたスペインだったが、持ち前のパスワークで18分に追いつく。右サイドを起点にパスをつなぐと、最後はフェルミン・ロペスがダイレクトで流し込んだ。
７分後の25分に、ふたたびフェルミンがネットを揺らす。左SBのフアン・ミランダがDFラインの裏を取って相手DFとGKの間に低いクロス。CFアベル・ルイスが合わせてGKに当たったこぼれ球を、フェルミンが詰めてみせた。
さらに28分には、スペインの10番アレックス・バエナが直接FKを突き刺して３ー１。わずか10分間で一気にスコアをひっくり返した。
フランスは52分、FWアレクサンドル・ラカゼット、MFジョリス・ショターを下げて、FWアルノー・カリムエンド、MFマグネス・アクリウシュを投入。スペインに対する圧力を強めた。
57分にはフランスの左SBアドリアン・トリュフェのクロスをアンカーのマヌ・コネが頭で合わせたが、クロスバーを叩いた。72分にはカリムエンドとのワンツーで抜け出したコネがシュートを放ったが、スペインの守護神アルナウ・テナスの好セーブに阻まれた。
攻め続けていたフランスが、スペインの守備をこじ開けたのは79分だった。MFマイケル・オリースのFKをアクリウシュが足に当ててゴールに流し込み、１点差に追い上げた。
そして89分だった。CKの場面でMFベニャ・トゥリエンテスがカリムエンドを抱え込んで倒すと、VARチェックを経てPKの判定に。これをFWジャン＝フィリップ・マテタが決めて、土壇場の90＋３分にフランスが同点に追いついた。
90＋６分には、PKを与えたトゥリエンテスが放ったシュートがバーを直撃。試合は３ー３で延長戦に突入した。
２点リードを追いつかれ、延長でもフランスの圧力を受けていたスペインが、しかし100分にスコアを動かす。MFセルヒオ・ゴメスからボールを受けたMFアドリアン・ベルナベがDFラインの裏にパス出すと、83分に途中出場していたCFセルヒオ・カメージョがチップキックでゴールを奪ったのだ。
ビハインドのフランスは111分に右SBキリアン・シルディリアを下げて攻撃的MFラヤン・シェルキを投入。前がかりになって全力でゴールを奪いにかかる。
そして120＋１分、ボールをキャッチしたスペインGKテナスが最前線の広大なスペースめがけて送球。これに追いついたカメージョがまたも浮かせたシュートを放ち、ダメ押しの５点目を決めきった。ここで試合は終了し、スペインが５ー３で開催国フランスに勝利した。
スコアこそ５ー３だったが、シュート数はスペインの17に対し、フランスはそれを上回る29本。CKもスペインの２に対してフランスは12だった。押し込んでシュートを放ちながらもフランスは決めきれず、逆にスペインは高い決定力を見せつけた。
壮絶な打ち合いを観戦したファンは、「スペイン、32年ぶりの金メダルおめでと！」「見応えある試合だった」「激闘だった」「面白すぎて最後まで見てしまった」「スペインは、うまかった」「レフェリーは公平だったな」「フランスはよく追いついたよ」「スペインを応援していたけど、あのPKは妥当」などと深夜ながら興奮していた。
構成●THE DIGEST編集部
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