余裕のノーガードもみせ圧巻の金メダル! “性別騒動”で渦中の女子ボクサー「私は強い女性です」と英メディアに発言【パリ五輪】

 パリ五輪のボクシング競技は現地8月9日、女子66キロ級の決勝が行なわれ、性別騒動で世界中に大論争を巻き起こしたアルジェリアのイマネ・ケリフが楊柳(中国)を判定で下し、金メダルを獲得した。

【画像】試合後には互いの腕を掲げ健闘を讃え合う姿も 試合はリーチのある長身選手同士とあって、序盤は互いに立ち上がりをみせたが、パワーで勝るケリフが徐々に楊柳を押し込んでいく。第2ラウンドにはケリフの優位が明らかになると、最終第3ラウンドは楊柳も一発逆転をかけた右フックを繰り出していく。しかし、ケリフは余裕のノーガードの構えをみせながら相手をいなしつつ、的確にパンチをヒット。結局、判定は5-0でケリフの完勝となった。

 試合後は互いの腕を掲げて健闘を讃え合うシーンもみられ、表彰式も友好的な雰囲気のまま幕をを下ろした。英メディア『BBC』はケリフが同メディアの取材に対し「「これは私の夢です。とても幸せです」「私は8年間、眠らずに働きました。アルジェリアのすべての人々に感謝したいと思います」と語ったとしている。さらに、「自分のパフォーマンスには満足している。私は強い女性です」とケリフが発言したと報じている。

 今回の性別騒動を巡っては、ケリフのほか、女子57キロ級のリン・ユーティン(台湾)のふたりが、昨年の世界選手権でDNA検査を用いた性別適格性検査で、「(男性が有するとされる)XY染色体を持っている」と国際ボクシング連盟(IBA)によって結論づけられて失格となっていた。その後、国際オリンピック委員会(IOC)はふたりが「女性として生まれ、女性として育った」と主張し、ふたりのパリ五輪出場資格を認めた。『BBC』によれば、「IOCのトーマス・バッハ会長は『男性と女性を識別』するための『科学的に確固としたシステム』は存在しないと示唆した」と報じている。

構成●THE DIGEST編集部
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