『ONE PIECE(ワンピース)』「エッグヘッド編」では、ベガパンクによる映像が世界に発信されています。今回はそのなかの気になる「稀有な種族」という発言について深掘りしていきましょう。



最終章が盛り上がりを見せるアニメ『ONE PIECE』エッグヘッド編キービジュアル (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】えっ、「神」じゃないの? こちらは「最後の1人」かもしれない生き残りです(4枚)

3つの種族はなぜ滅亡を望まれるのか?

※本記事はコミックス109巻に未収録分の情報を含みます。ご了承ください。

 マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』の最新第1121話では、世界で放送される映像内で「Dr.ベガパンク」が「歴史の因果により… 執拗に滅亡を望まれる 稀有な種族の末裔達!!!」と発言しました。

 その際「バーソロミュー・くま」、「エドワード・ニューゲート」からの話を思い出す「マルコ」、「キング」、そして「シャーロット・プリン」の姿が描かれています。このことからベガパンクのいう「稀有な種族」が「バッカニア族」「ルナールア族」「三つ目族」であることが推測されます。

 作中では「稀少な種族」についての描写が何度かあるものの、その詳細はいまだ明かされていません。彼らはどうして狙われ、「希少」になってしまったのでしょうか?

 まずはくまの血筋である「バッカニア族」です。彼らは通常の人間よりも身体が大きく、頑丈であることが特徴です。「ジュエリー・ボニー」いわく、バッカニア族は「巨人族」の血を引いている一方で、彼らは「かつて世界に対して大罪を犯した一族」ともいわれています。

 回想シーンから分かる通り、「バッカニア族」には「太陽の神ニカ」の存在が代々伝えられていました。「ニカ」はその名を隠そうとするほど、世界政府から煙たがられています。その「ニカ」を大切に思っている、ということが一族の絶滅や奴隷階級への転落につながったのかもしれません。

 続いて、通り名が「神」だった過去を持つ「ルナーリア族」です。百獣海賊団のキングが属する一族で、「ルナーリア族がいることを知らせるだけ」で報奨金が出るほど異例の扱いを受けています。

「ルナーリア族」は黒い羽、白髪、褐色の肌に加えて、背中から炎が出ることが特徴です。特に背中の炎が出ているときは、どれほど強力な攻撃でもダメージを受けない、チート級の能力を持っています。

 この体質は、新型の人間兵器「セラフィム」に活用されており、「ボア・ハンコック」や「ジュラキュール・ミホーク」の幼少期を思い起こさせる容姿の「セラフィム」が麦わらの一味を苦しめました。おそらく、「セラフィム」はキングが少年時代に受けた「耐久実験」の成果なのでしょう。

 強すぎるがゆえに、ルナーリア族の体質を利用しようと企んだ者が、命を狙った結果、ルナーリア族は絶滅してしまった可能性が高いです。

 最後は「三つ目族」です。作中では、「ビッグ・マム(シャートット・リンリン)」の35女であるプリンが「三つ目族」とのハーフとして登場します。プリンの父親については一切描かれておらず、「三つ目族」がどのような種族なのかは詳しく分かっていません。ただ、コミックス85巻第853話から察するに、ビッグ・マムはプリンの「真の開眼」を待っているようです。

 コミックス99巻第999話では、「カイドウ」がビッグ・マムに「お前んとこの三つ目族は古代文字を読めねェのか?」と問いかけていることから、「真の開眼」によって古代文字を読み解けるようになる可能性が出てきました。

 貴重な能力を持っていることから、さまざまな種族から狙われ、「三つ目族」は絶滅に向かっていったのかもしれません。

 ちなみにプリンは現在、「黒ひげ海賊団」に囚われています。「黒ひげ(マーシャル・D・ティーチ)」はプリンの「三つ目族」の能力を欲して彼女をさらったのでしょうか?

 世界へ向けた放送でわざわざベガパンクが「稀有な種族」と言及したことから、今後のストーリーに関わってくることは、ほぼ確実でしょう。彼らがどのように本編にかかわって来るのか、今後の『ONE PIECE』も見逃せません。