「お母さんとご飯でちゅかー?」アラフォー男性が婚活で出会った“失礼女”たち…低年収・実家暮らしのシビアすぎる婚活事情

実家暮らしなだけでマザコン扱い「お母さんとご飯でちゅかー?」

「あるパーティーでマッチングした2人の女性に自分の画像を送るとき、間違えて母の背中が写り込んだ画像を送ってしまいました。これは、たまたま母と食事に行ったときに撮ったのですが、女性からは『お母さんとご飯でちゅかー? 良かったでちゅねー』というメッセージが来て、その後ブロックされました。もう1人の女性も、デートの約束をしていたのですが、前日に『会うのキャンセルで! もう頭の中がメチャクチャで!』と言われてしまい、音信不通になりました。

ちなみに『ご飯でちゅかー?』の女性とは、後に別のパーティーで奇跡的(?)に再会しています。こちらがあいさつしても『え? お会いしたことありましたっけ?』などとシラを切っていましたね」

当時のヨシオさんが実家に住んでいたのは、転職に伴い、実家から通勤するほうが効率的だったためだ。それ以前は15年以上のひとり暮らしもしており、決して親のすねをかじっていたわけではない。それでも、 “実家暮らし”というだけで女性たちから一気に敬遠されてしまうようだ。

ここからさらに1年ほど経った頃、ヨシオさんは婚活アプリにも登録。業者ばかりで退会を考えていた頃に現在の妻と出会い、40歳でゴールインを果たした。失礼な女性たちとの出会いも経験値として活きたことで、妻との縁に結びついたのだという。

「結婚できたのは、交際経験を積んでから妻と出会えたことが大きいです。それまでは年収や実家暮らしなどを理由に嫌な思いもたくさんしましたが、それでも自分と向き合ってくれる方と交際していくうちに、会話や気遣い、デートプランなどで成長できました。もうひとつは、やはり相性のよさでしょうか。

妻は無理してかっこつける男性よりも、不器用で弱いところがあっても打ち明けるような、信頼できる男性を探していました。私もかっこつけず『勉強は頑張ったけど大した人間ではない』『結婚生活も、平凡でもいいから日々の小さな幸せを一緒に感じて生きていきたい』などと正直に話したのですが、これが好感を得たようです。やはり交際経験を積むと成長しますし、その中で相性のいい異性と出会えれば、結婚までたどり着く可能性は高くなると思います」

条件によってはとくに男性は厳しい戦いを強いられる婚活市場だが、辛い経験をするのは日常の恋愛も同じ。人と出会って成長していくことで、自分にとっての本当の幸せをつかみ取れるはずだ。

取材・文/集英社オンライン編集部