現地時間8月10日(日本時間11日)、アメリカ代表はパリオリンピック5人制男子バスケットボール決勝で開催国フランス代表を98-87で撃破し、2008年北京大会から続く連覇を5へと伸ばした。
ステフィン・カリーやジョエル・エンビード、アンソニー・エドワーズといった選手たちが初のオリンピック金メダルを手にした一方、2012年ロンドン大会から4大会連続で出場してきたケビン・デュラントは4つ目の金メダルを獲得。
これでデュラントはカーメロ・アンソニー、レブロン・ジェームズを抜き去り、オリンピックの男子バスケットボール選手で史上最多の金メダル獲得という快挙を達成。今大会では全6試合に出場し、平均22.2分のプレータイムで13.8点、3.2リバウンド、2.3アシスト、1.0スティールに加え、フィールドゴール成功率54.0%、3ポイント成功率51.9%(平均2.3本成功)をマークした。
過去3大会でいずれも平均19.0点以上を荒稼ぎしてきたスコアラーにとって、パリ五輪はふくらはぎの肉離れでチーム練習合流までに時間を要してしまった。そのため、ベンチ起用で大会をスタート。
それでも、211cm・109kgのサイズでコートを縦横無尽に動き回り、ガードのように自在にボールを操ってドライブ、さらにはプルアップからミッドレンジジャンパーや3ポイントを難なくリングへ突き刺すオフェンス力は脅威そのものだった。
オリンピックのアメリカ代表で歴代最多の通算518得点(平均18.5点)を記録するデュラントは、9月末に36歳を迎えるものの、その実力は健在。今でもNBAトップレベルの実力者であることは間違いない。
2012年ロンドン大会以来初のオリンピック共演を果たしたレブロン・ジェームズはこう語る。
「KD(デュラント)は歴代最高の選手の1人。それは疑いようのないこと。あのシルエット(サイズ)と彼が持つスキルを見てくれ。彼はバスケットボールの歴史上、ベストプレーヤーの1人なんだ。誰がどう言おうと、彼のことが好きかどうかに関係なく、『才能のあるバスケットボール選手』と言うはずだ。それだけすごい男なのさ」
“キング”も絶賛するデュラント。今回のオリンピックで、彼の輝かしいレガシーがまたひとつ築かれたことは間違いない。
文●秋山裕之(フリーライター)
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