現地時間8月10日、アメリカ代表はパリオリンピック5人制男子バスケットボール決勝で開催国フランス代表を98-87で撃破し、2008年北京大会から続く連覇を5へと伸ばした。
今大会、エース格の1人ケビン・デュラントは、開幕前に故障したことで6試合中5試合にベンチ出場。決勝戦を除き、シックスマンとしてプレーした。
そのなかで平均22.2分のプレータイムを与えられ、13.8点、3.2リバウンド、2.3アシスト、1.0スティール、フィールドゴール成功率54.0%、3ポイント成功率51.9%(平均2.3本成功)をマーク。母国を頂点に導く原動力となり、オリンピックの男子バスケットボール選手で史上最多となる4個目の金メダルを獲得したほか、五輪通算得点をアメリカ代表史上最多の518得点(平均18.5点)まで伸ばした。
NBAで輝かしい実績を残し、オリンピックでも4度の金メダル、さらにはアメリカ代表の歴代トップスコアラーとなっているデュラントは、間違いなく世界屈指のバスケットボール選手の1人。もっとも、GOAT(歴代最高の選手)になるチャンスがあるか考えているかと聞かれたデュラントは、こう切り返していた。
「俺としては、大舞台へ出場するべくプッシュしてきて、USAバスケットボールを助けることがすべて。誰がベストプレーヤーかなんて考えたこともないね」
デュラントは現在35歳、今年9月には36歳を迎える。いまだトップレベルの実力を有しているが、4年後に行なわれるロサンゼルス・オリンピックで5度目の金メダル獲得を目指し、通算得点でも2位レブロン・ジェームズ(通算358得点)との差をさらに広げていく意志はあるのだろうか。
「記録は破られるためにある。俺のゴールはいつだって自分の国、州、街、家族を代表することだった。それが俺をゲームへと突き動かしてきた。アメリカ代表入りしてから、俺はずっとそうやってきた」
4つ目の金メダルを手にしたデュラントはそう語ったのだが、2028年のロス五輪については「LAについてはわからないね。どうなるか様子を見ていくことにする」と明言を避けた。
4年後には39歳になるデュラント。選手生命を脅かす大ケガやビジネスマンとして大きな決断を下さない限り、おそらくNBAでプレーしているだろう。パリ五輪でシックスマン役もこなしたことから、もし2028年にもアメリカ代表から声がかかれば、デュラントが代表入りする可能性は十分あるのではないだろうか。
文●秋山裕之(フリーライター)
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