11月は「鉄板ネタ」の三席で
11月の演目は、約45年前に自作し、「これでご飯が食べられるようになった」という代表作である「老婆の休日」と、「デジタルの時代になって、リテラシーとのリアルをどうしたらいいかということから着想した」という「デジタル難民」、そして、桂米朝に教わったという古典落語「地獄八景亡者戯」をコンパクトに披露する予定。
この三席は、いわば文珍の「鉄板ネタ」ですが、迷いなくズバッと決めたのかとの問いに文珍は、こう話します。
「あんまり力を入れないほうがええやろうなと思って、鉄板なのかアルミホイルかわからないけど、とりあえず(『老婆の休日』と『デジタル難民』という)お馴染みの噺を。この二席は舟木一夫さんの『高校3年生』みたいなもので、リクエスト寄席を長年やっているのですが、必ず上位に入ってくるネタですね。その時代、その時代でギャグも変わっていきますから、それをやってみようというので選びました。『地獄八景亡者戯』は、いろんな方が登場するんじゃないでしょうかね。(今年6月に亡くなった桂)ざこば兄やんも登場すると思いますよ」
出典: FANY マガジン
この独演会のゲストは立川志の輔。文珍からは「気楽なもの(ネタ)を」とのリクエストをしたそうで、「華を添えていただいて、2人で盛り上げていきたい」と話しました。
フェスティバルホールという会場だけに、噺の最中にスクリーンなどを使った演出はあるのか?との問いに文珍は、「そんなことは一切しません!」ときっぱり。そして「これやんか、腕、腕、腕、腕一本!」と自分の左腕を叩きながら、ニヤリと笑みを浮かべました。