『ONE PIECE(ワンピース)』は完結まで数年とされていましたが、最終章はとても長いものになるかもしれません。物語の終盤とは思えないほど新たな謎が増え続け、読者の頭をさらに悩ませる事態が発生しています。



画像は『ONE PIECE ワンピース 20THシーズン ワノ国編 piece.55』 (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】「伏線」といわれ続けて10年以上… こちらは一向に解消されない「謎」です(4枚)

「空白の100年」「ジョイボーイ」…より深まる謎

 最終章に入ったとされる『ONE PIECE(ワンピース)』に読者が期待するのは、これまで散りばめられてきた伏線が回収されることでしょう。しかし、物語は読者の思う通りには進みません。どうやら、これまでの伏線が回収されるどころか、むしろ新たな謎が増えているようです。

※『ONE PIECE』コミックス未収録の内容に触れています。ネタバレにご注意下さい。

 現在展開されている「エッグヘッド編」が佳境に入り、「空白の100年」や「ジョイボーイ」に関する情報が少しだけ明らかになりました。しかし、始まったのは伏線の答え合わせだけではありません。新たな情報が開示されたことで、さらなる謎を呼んでしまったようです。

 例えば未来島「エッグヘッド」で猛威をふるった「五老星」は、その戦闘スタイルが謎に包まれています。彼らは怪物にまつわる能力者と判明しましたが、どんな「悪魔の実」を食べたかは明かされていません。むしろ能力者ではないという予想すらあり、「イム様」の能力によるものではないかといった推測も見受けられます。

 そして「ベガパンク」の告発も謎だらけでした。「空白の100年」で「ジョイボーイ」の一団と王国の間で巨大な戦いが起きたこと、古代兵器によって世界の大部分が沈んだことなどが分かりましたが、放送はところどころノイズが入り、肝心な部分はほとんど聞こえません。

 さらに最新1122話「イザッテトキ」では、覇気を「結べる」ことが明かされます。

 1122話で、ジョイボーイと旧知の仲である鉄の巨人「エメト」が、ジョイボーイから託された必殺技を放ちました。それは、ジョイボーイが結んだ覇気でした。覇気を結ぶことで、他人に譲渡したり保存したりできるようです。

 かつて「ナミ」が訪れた「ウェザリア」でも「風の結び目」が登場しました。どちらも結びをほどくと閉じ込めていた力が放たれる仕様のため、何かしらの関連がありそうです。

 また考察勢の間で有力とされていた「ジョイボーイ=巨人説」も、否定されてしまったかもしれません。聖地「マリージョア」には巨大な麦わら帽子が保管されており、これがジョイボーイの麦わら帽子ではないか、と考えられていました。つまりジョイボーイは巨人だったのではないかという考察です。しかしエメトの回想で登場したジョイボーイのシルエットは、巨人とはいえないサイズでした。

 このように、「エッグヘッド編」でもさまざまな伏線が張られました。クライマックスに入っての新たな展開に、読者も「いろいろ判明したせいで、またいろいろ謎が増えた」「脳の処理が追いつかない」と頭を抱えています。果たしてすべての点が1本につながることはあるのでしょうか。謎解きの日が待ち遠しいですね。