近年も数々の「過激なアニメ」が放送されていますが、少しさかのぼった2010年代にはもっと驚くような「地上波ギリ」の作品もありました。10年以上経っても語り継がれる作品には、どんな場面があったのでしょうか。



アニメ『クズの本懐』第2弾キービジュアル (C)横槍メンゴ/SQUARE ENIX・「クズの本懐」製作委員会

【画像】えっ? 3次元でも過激やん こちらが実写化されて地上波放送された『クズの本懐』です(3枚)

目のやり場に困るけど引きこまれるアニメ

 毎クールさまざまなジャンルのアニメが放送されており、深夜帯の放送番組であっても、驚くほど過激なアニメも少なくありません。最近でも『魔法少女にあこがれて』など、視聴者を驚愕させたお色気系アニメがありました。また、そこまで昔ではない、元号が令和になる前の2010年代にも、かなり刺激的なシーンが描かれた作品があり、今でもネット上で定期的に話題になっています。

『クズの本壊』

『クズの本懐』は、大人気作『【推しの子】』の作者である横槍メンゴ先生の同題マンガが原作で、2017年にノイタミナでアニメが放送されました。高校生の「安楽岡花火(CV:安済知佳)」と「粟屋麦(CV:島崎信長 )」が、それぞれの片思い相手への失恋を埋め合わせるために、偽りの恋人関係を築きます。

 たびたび描かれる生々しい性行為のシーンでは、動きの激しさや音が官能的な印象を与えます。また、涙目になりながらも頬を赤らめて吐息を漏らす花火の姿が描かれ、欲望を満たすために、好意を寄せる相手とは別の人に抱かれる切なさも演出していました。

 欲望のために身体を差し出してしまう場面に対して嫌悪感を抱く人も多い一方で、好きな人に振り向いてもらえないつらさと欲望に葛藤する花火に共感する声も少なくありません。

 SNS上では「下品じゃないエロさとドロドロした恋愛模様がリアルに感じた」「官能アニメだと思ったけど、人間の汚さを赤裸々に描いていて好感が持てた」と、深い人間ドラマとしての評価されている作品です。

『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』

『クロスアンジュ 天使と竜の輪舞』は、2014年にサンライズとキングレコードによるオリジナルTVアニメーションシリーズとして放送されました。異世界を舞台にしたロボットアニメで、戦う少女たちの群像劇を描いた作品です。

 主人公「アンジュ(CV:水樹奈々)」が全裸で緊縛されているところから始まるOPも衝撃的でしたが、そこからさらに、全裸や下着姿のキャラクターたちが登場する場面が次々と描かれます。

 特に過激といわれるシーンは、無人島でアンジュが「タスク(CV:宮野真守)」に全裸にされて手首を縛られた場面です。タスクがアンジュの股間に顔を埋めたり、動くたびに胸が揺れたりする、などの衝撃シーンが描かれました。また、アンジュが毒蛇に足を噛まれたシーンでは、タスクが毒抜きをしつつ股に顔を当てて動くような場面まであります。

 ほかにも、全裸での女性同士の性行為や自慰をするアンジュなど、多くの過激描写が登場しました。放送から10年経っても、数々の驚きの場面が忘れられない人が多いようで、「令和では地上波放送できない作品」「エロアニメ過ぎて親バレしないかドキドキしながら見てた」と、ネット上で語り継がれています。

『はぐれ勇者の鬼畜美学』

 2012年に放送された『はぐれ勇者の鬼畜美学』は、上栖綴人先生のライトノベル小説が原作で、異世界から帰還した勇者「凰沢暁月(CV:岡本信彦 )」を主人公としたアクションアニメです。

 暁月は帰還後、異世界から連れてきたヒロインや現実世界で待ちうける美少女たちと、ちょっとHな学園生活を送ります。そして、学園内での権力闘争などに巻き込まれていく、という物語です。

 地上波ギリギリのセクシーな描写が満載で、暁月が寝ぼけて夜這いをする場面では、ヒロインである「凰沢美兎(CV:日笠陽子)」との性行為が描かれました。このシーンでは美兎が驚きつつも、まんざらでもない表情をして声を漏らす姿が生々しく描かれています。

 また、「五泉千影(CV:植田佳奈)」が、クラスメイトの女子を体育倉庫に連れ込んで行為に及ぶ場面までありました。千影が上半身裸のクラスメイトの胸を揉んだり、絶頂に導いたりするシーンは、地上波で放送していたとは思えない描写です。

 視聴者から「地上波ギリギリというより完全エロアニメでアウトでしょ」といわれているものの、人気は高く、続編を期待するファンも少なくありません。

※島崎さんの「崎」は、「大」ではなく「立」が正しい表記