水商売デビューは元CanCam・舞川あいくだけじゃない! てんちむや元欅坂46も…彼女たちが芸能界からホステスやキャバ嬢に転身した意外な理由

手っ取り早く高収入を得たいなら水商売が選択肢に…

きれいごと抜きで推察するなら、お金の問題が真っ先に考えられる。

モデルやアイドルといった芸能界の仕事は、たとえばテレビに出演すれば何百万人の目に触れることになり規模感がハンパないわけだが、いまのご時世だと出演料は意外と少ないものだろう。

メディア露出によって獲得した知名度でCM出演やタイアップなどが決まれば、多額の契約料で懐が潤うだろうが、芸能人のなかでもトップレベルの人気や好感度が必要となるので、そうそう舞い込んで来る類の仕事ではないはずだ。

ましてや栄枯盛衰は芸能界の常。

最初にライバルの中から頭一つ抜け出して人気を得ることも難しいが、浮き沈みが激しいので、一時期は引っ張りだこになれたとしても、数年で需要が激減するなんてよくあること。つまり、芸能人として長い年月ウハウハで稼ぎ続けられるのはほんの一握りの稀有な存在ということだ。

だが、一時期でも芸能界で人気を得てスポットライトを浴びていれば、“夜の蝶”に転身する際に、そのネームバリューで引く手あまたとなり、特別待遇の高額ギャラも見込めるに違いない。たくさんのテレビや雑誌に出て得られる報酬よりも、よっぽど短期間で高収入を得られるのかもしれない。

舞川あいくや志田愛佳の公表コメントでは、そういった金銭面のメリットには触れられていないが、てんちむの水商売を始めた理由と、短期間で何億円という金策の目途がついたことが、何よりの証拠ではないだろうか。

知名度のある女性芸能人が手っ取り早く高収入を得たい場合、選択肢のひとつに“夜の蝶”が挙がるのも納得できる。

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芸能人とインフルエンサー、明確な線引きが難しい

「職業に貴賎なし」の大原則には反するが、現実問題として芸能人が水商売を始めることに、“落ちぶれた”という印象を持つ人も少なくないだろう。

けれど、一昔前に比べると、近年はそのネガティブイメージがかなり軽減されてきているようにも感じる。

SNS全盛の現在は、カリスマキャバ嬢が何十万人というフォロワーを抱えるインフルエンサーとなっていることも珍しくない。話は少し逸れるが、セクシー女優のなかにも同じように多くのフォロワーを抱えるインフルエンサーがおり、女性ファンも獲得している時代である。

そして昨今は、芸能人とインフルエンサーの境界線が非常に曖昧になってきているのだ。

モデルやアイドルという肩書きの芸能人と、キャバ嬢やセクシー女優という肩書きのインフルエンサーを比較しても、人気や知名度で引けを取らないようになってきており、明確な線引きが難しくなってきている。実際、カリスマキャバ嬢がモデル業も行っているというのがよくあるケースなのはご存知のとおり。

要するに、水商売の地位が以前よりだいぶ上がっているという事実があり、ホステスやキャバ嬢を始めてもインフルエンサー的なブランディングをしていけば、一昔前に比べ“落ちぶれた”感はだいぶ緩和されている状況。

そういった時代背景から、“夜の蝶”になったことをカミングアウトすることへのハードルが下がってきているのではないだろうか。

そもそも、おそらく昔から、芸能界で売れなくなって水商売に転身していたモデルやアイドルは数多くいたはず。ただ、以前は都落ちして惨めな存在だと思われてしまうため、公にせず密かに働いていたに違いない。

元トップモデルや元トップアイドルが後ろめたさもなく、堂々と“夜の蝶”デビューを公表できる時代に変わったということなのだろう。

文/堺屋大地 写真/Shutterstock