現地時間8月10日に行なわれた、パリ五輪スポーツクライミング女子複合の決勝に日本の森秋彩が出場。135.1点で4位となり、優勝候補との声もあったが、惜しくもメダルを逃した。今大会のボルダーの4つの課題のうち、1つしか完登できなかった。
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特に、序盤のボルダー第1課題で、スタートホールドにさえ手が届かず、0点に終わったことが波紋を呼んでいる。
小柄な体格の森(154センチ)は、第1課題の競技中、スタートホールドに手が届かず、首をかしげる様子を見せながら、何度もチャレンジ。しかし、制限時間内にスタートホールドに手が届かず、0点に終わった。しかし、競技後半のリードでは、全体最高の96.1点をたたき出し、本来の実力を発揮したが、得点及ばず、135.1点でフィニッシュ。4位でメダルを逃した。
この結果には小柄な体格の森に対して、「低身長」など身体的な理由と大会側のルート設定に疑問の声があがり、大きな話題となった。同件について、日本人女性初のプロクライマーで、2020東京オリンピック・パラリンピック教育事業講師やスポーツクライミングの解説者を務める尾川とも子氏は8月14日、自身のX(旧ツイッター)を更新し、私見を述べた。
日本人女性初のプロクライマーの尾川氏はXで、森の第1課題について「経験者側からだと森がスタート飛びで苦戦するのは良くあり見慣れてますが…」と言及した上で、続けて「未経験の観客にとっては不快となり、興行としてはイマイチだと私は思います」と経験者とはじめて五輪でスポーツクライミングを観戦した人とでは、認識が違うことを述べた。
さらに同氏は「普段、低身長の森はジャンプが少ないリードで頑張っています」と森が普段は、登る高度を競う「リード」で戦っていることを記した上で、「オリンピックのみ複合にしているのが問題です」と私見を綴っている。
また、スポーツクライミングの解説者を務める同氏は11日に、自身のXで「低身長選手がスタートできない課題は何度かあり今回初でないこと。特定の国や選手を落とすためのイジメ・差別課題でない」と綴り、“森イジメ”については複数投稿にわたり、完全否定している。
構成●THE DIGEST編集部
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