パリ五輪のボクシング女子66キロ級で金メダルを獲得したイマネ・ケリフが、サイバーハラスメントの告訴状を提出し、当局による捜査が開始された。仏通信社『AFP』が報じた。
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同メディアによると、捜査理由は「性別を理由としたサイバーハラスメント、性別を理由とした公の場での侮辱、出自を理由とした公の差別への挑発、および公の場での侮辱」だという。
ケリフの弁護士が8月10日、「イマネ・ケリフは、正義、尊厳、名誉を賭けた新たな闘いを率いることを決意した。捜査によって、女性蔑視、人種差別的、性差別的なキャンペーンを誰が始めたのかを明らかにすることになるが、デジタルリンチを煽った人物にも焦点を当てなければならない。ボクシングチャンピオンが受けた不当な嫌がらせは、今後も五輪最大の汚点となるだろう」と声明を発表していた。
また同メディアは、「米誌『Variety』は、告訴状にはX(旧ツイッター)のオーナーで、電気自動車メーカー大手テスラCEOのイーロン・マスク氏、物議を醸す立場で知られるハリー・ポッターの著者J・K・ローリング氏の名前が挙げられている」と伝えた。
ケリフは、パリ五輪の2回戦でイタリアのアンジェラ・カリーニと対戦。カリーニが開始46秒で棄権して勝利した。ケリフは、23年に行なわれた世界選手権の性別適格性検査で失格となっていたにもかかわらず、今大会では出場が認められていることから、安全性の面で不安の声が上がっていた。
国際オリンピック委員会(IOC)は、「パスポート上では女性であり、それが事実であると述べている」とし、パリ五輪の出場を認めていた。ただ、世界中のファンがSNSでケリフに対して誹謗中傷を浴びせていた。
構成●THE DIGEST編集部
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