移籍で運命を変えたパリ五輪出場のアタッカー。今や絶滅危惧種とも言われるファンタジスタはA代表に食い込めるか

 鹿島アントラーズからFC東京への移籍で運命を変えたのが、荒木遼太郎だ。昨季終了時点で、彼がパリ五輪に出場できると予想できた者は果たしていただろうか。

 当人でさえ、3月9日のヴィッセル神戸戦後に「3月15日にU-23日本代表のメンバー発表があって、ここに入れるかで4月のアジア最終予選(パリ五輪出場をかけた試合)も見えてくるが、その点についてはどう思いますか」と訊いたら、メンバー発表がある事実を「知りませんでした」と答えていたのだ。

 その後、大岩ジャパンに2年ぶりに復帰した荒木は「(3月に)U-23日本代表に選ばれ、実際にプレーしてみて、やっぱりここでやりたいなという想いが膨らみました」と素直な心境を吐露している。

 U-23アジアカップで優勝を経験し、パリ五輪のメンバーに選出。国際舞台を経験したことで、荒木は“世界”を意識するようになったはずだ。

 経験が人を変える。U-23日本代表での活動を経て、荒木の心境に変化があっても不思議はないだろう。ここからA代表に食い込むためには、さらなる活躍が不可欠。ポジション的に久保建英、南野拓実、堂安律、鎌田大地などがライバルになるからだ。並大抵のパフォーマンスではダメである。
 
 ただ、荒木には天才的な閃き、柔らかいボールタッチなど独自の武器はある。それを磨いていけば、もしかすると…。

 今や絶滅危惧種とも言われるファンタジスタである荒木。こうしたプレーヤーがA代表で躍動する姿を見たいサッカーファンはきっと少なくない。

文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集長)

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