パリ五輪敗退後の涙、同世代のGK鈴木彩艶、理想とする選手…ベルギーで新たな一歩を踏み出す小久保玲央ブライアンが胸の内を明かす

 小久保玲央ブライアンが8月14日、谷口彰悟と共にベルギー1部シント=トロイデン(STVV)の入団会見に出席。新天地での飛躍を誓った。

 現在23歳の守護神は、U-23日本代表の一員として臨んだパリ五輪でビッグセーブを連発。再三チームを救ったが、最後は準々決勝のスペイン戦で0-3の大敗を喫した。

 大粒の涙を流す姿は、パリ五輪を振り返るうえで印象的な場面の1つとなったなか、報道陣から「その時に考えた世界との差は? 自分がこれからどういう道を進まなきゃいけないと思った?」と問われると、こう答えた。

「あの時はオリンピックの中で2年半チームがあって、自分たちが積み上げてきたものが敵わなかったところが、自分としてもチームとしても悔しくて。そこで多分、みんな涙したところはありました。

 今は自分の差、ヨーロッパとの差とか、そういうところを考える暇がないのかなと。毎日毎日、練習をやり続けるってところはあったので、スペイン戦のハイライトはなかなか自分の中では見れてないです。次に次にってところがあるので、後ろを見ずに、前にどんどん進んでいきたいと思っています」
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 今後目ざすのはA代表入り。傍から見えれば、森保ジャパンの常連で、今夏にSTVVからセリエAのパルマにステップアップした同世代のGK鈴木彩艶は、非常に刺激になる存在に映る。本人はどう捉えているのか。

「まず自分が一番大事なので、彩艶に追いつくとか追い越すとかじゃなくて、まず自分。周りのことは考えずに、自分らしくプレーしていきたいと思っています」

 人とは比べず、まずは自分。その意識は、理想とする選手を訊かれた際にも感じられた。

「昔はそういうのあったんですけど、年が上がるにつれ、憧れの選手ってよりかは、自分がそういう選手になっていかなきゃいけないなってのはあるので。色んな選手、(マルク=アンドレ・)テア・シュテーゲンや(マヌエル・)ノイアーのプレーは見るんですけど、『この選手』ってのはなかなかいなくて、逆に自分がそう思われる選手になっていかなきゃいけないと思っています」

 芯の強さが際立つ“国防”こと小久保は、フランスの隣国ベルギーでも確かな結果を残し、より多くの人々の憧れの存在となれるか。

構成●サッカーダイジェストWeb編集部

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