大坂なおみの全米オープン出場決定!だが、早期敗退が続く現状に「自分の身体にしっくりきていない」と不満も<SMASH>

 テニスの四大大会最終戦「全米オープン」(8月26日~9月8日/アメリカ・ニューヨーク/ハードコート)の主催者は、元世界ランキング1位の大坂なおみ(現90位)が主催者推薦で出場すると発表した。2018年と2020年に優勝した大坂が出場するのは2年ぶりとなる。

 昨年7月に女児を出産した大坂は、今季開幕戦の「ブリスベン国際」でツアーに復帰。現在までに17大会に出場し、ハードコートシーズンの2月に「カタール・オープン」で、芝コートシーズンの6月に「リベマ・オープン」でベスト8に進出したほか、2回戦で敗れた「全仏オープン」では、世界1位のイガ・シフィオンテク(ポーランド)とフルセットの好試合を演じてみせた。

 とはいえ、直近では「パリ五輪」の1回戦で敗退。続く「ナショナルバンク・オープン」(カナダ・トロント)では初戦で第9シードのオンス・ジャバー(チュニジア/同16位)を倒したものの、2回戦でエリーズ・メルテンス(ベルギー/同32位)に屈し、今週の「シンシナティ・オープン」(アメリカ・シンシナティ)では予選敗退を喫している。

 8月13日、そんな現状にある大坂がインスタグラムにメッセージを投稿した。復帰後の自分の状態について吐露したものだった。彼女にとって悩ましいのは、早期敗退が多いことではなく、自分の身体を思うように扱えないことだという。
 「現在、私の最大の問題は敗戦ではなく、自分の身体にしっくりきていないことです。ミスするはずのないボールをミスしたり、以前よりも緩いボールを打ったり、不思議な感覚です。

 私は自分にこう言い聞かせています。『大丈夫、よくやっている。これを乗り切って、プッシュし続けるんだ』と。でも、精神的には本当に疲れます。心の中で、『一体何が起こっているの!』と自分が叫ぶのが聞こえます」

 復帰後の戦いの中には本来のプレーができた試合もあり、現在が困難なサーフェス移行期(クレーコートからハードコートへの移行)であることも認めつつ、やはり身体の感覚が戻らないことが大きな課題になっているようだ。

「今の状態を例えるなら、産後のような感覚です。それが怖い。私は3歳からテニスをしていて、ラケットは手の延長のように感じられるはずなのに。呼吸をするのと同じくらい簡単なことなのにそうではない。ついこの間まで、その事実を受け入れることができませんでした」

 ただ、身体の感覚が戻らない苦しい胸の内を明かした大坂だが、メッセージの最後は得意の全米オープンに向け、ポジティブな言葉で締めくくられている。

「日々、仕事に打ち込み、最終的に自分が望む場所にたどり着く機会を得る、そのプロセスが好きなんです。人生には約束されたものなど何もないけれど、私自身はできる限り努力し、最後の最後までベストを尽くすと約束できることに気付きました。ニューヨークで会いましょう」

構成●スマッシュ編集部

【画像】大坂なおみ他、パリ五輪を戦った女子選手の厳選フォト

【関連記事】大坂なおみ、元世界12位メルテンスにストレートで敗れ16強進出逃す!ミスが響き流れをつかめず

【関連記事】パリ五輪は1セットもとれず日本代表4名全滅の衝撃。「厳しいとは思ってたけど…」