“怪演コメディエンヌにして美のカリスマ”――。そんな異名を持つのが元グラドルで現在はバラエティやドラマに引っ張りだこのMEGUMIだ。なぜ彼女は今、第二の全盛期を迎えているのか。生い立ちとキャリアを振り返ってみる。
野田社長との運命の出会い
俳優としても高い評価を得るMEGUMIはとくにコミカルな演技に定評があり、今期も山田涼介主演の『ビリオン×スクール』(フジテレビ)に出演、昭和の空気漂う養護教諭、堺宮子役で異彩を放っている。
役者にとどまらず、映画プロデュースや飲食店を経営、さらに2023年に出版した『キレイはこれでつくれます』(ダイヤモンド社)は発行部数が60万部超という異例の大ヒット、また今年5月に出版した『心に効く美容』(講談社)もすでに20万部を超えるベストセラーに。同月には自身がプロデュースしたスキンケアブランドも発売されるなど“美のカリスマ”としても着々とその活躍の場を広げている。
そんな八面六臂の活躍を見せるMEGUMIは、現在に至るまで挫折と復活の連続だった。1981年に島根県で生まれ、岡山県で育った彼女は高校1年で「絶対歌手になりたい!」と思い立ち18歳で上京、バイト生活のかたわらオーディションを受ける日々を送った。だが、ことごとく不合格。そんなときに出会ったのが当時グラビア界を牽引していたイエローキャブの野田義治氏だった。
「今の事務所の野田社長に出会って、おっぱいを売りにしてグラビアをやればいい、その後に自分の好きなことをやればいいじゃないかって言われたんです」(「Quick Japan」2006年10月 vol.68 インタビューより)
19歳になっていたMEGUMIだが、野田の言葉をチャンスと考えた。そして2001年6月、週刊誌でグラビア・デビューを飾る。キャッチコピーは「イエローキャブの最終兵器 19歳 驚異の94㎝ Hカップ」と刺激的なものだった。その後のグラビア活動も順調で写真集を出せばヒットする人気グラドルに。さらにバラエティにも進出する。
「きっかけはフジテレビの『明石家マンション物語』です。水着姿のMEGUMIをさんまがイジると『うるせ〜な』とMEGUMIがアドリブで返した。それがウケて、バラエティ番組からも声がかかるように。当時本人も『おっぱいが大きくて露出も嫌がらなくて感じのいいお姉ちゃんだから重宝された』なんて自己分析していましたし、サバサバしているので女性からの好感度も高かった」(芸能関係者)
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デキ婚とともに訪れた苦難
こうして知名度が上がったため2003年には念願の歌手デビューも果たす。しかし、まったく売れずに歌手活動は1年であえなく終了。が、グラビア&バラエティタレントとしてはお茶の間を席巻する人気者になっていった。この頃、初スキャンダルも報じられた。
「それが森田剛との痴話喧嘩報道でした。2004年暮れ、都内ビルの階段踊り場で泣いているMEGUMIを森田がなだめて抱擁&キスしていたという目撃談が女性週刊誌に報じられたのです。しかも当時、森田は上戸彩と交際していたので『大スキャンダルか!』とその行方が注目されましたが、なぜかほとんどのマスコミはスルーした」(芸能記者)
だがその直後、MEGUMIは運命の人と出会う。当時音楽シーンを席巻していた『Dragon Ash』のボーカル降谷健志に一目惚れしたMEGUMIは、猛アタックの末、2008年にデキ婚を果たしたのだ。だが、この結婚・出産はMEGUMIの環境や心情に大きな影響を与えた。
「妊娠5ヶ月のときに降谷の不倫が報じられたのです。このときは惚れた弱みや将来のことを考え別れることはなかったのですが、その後も “モテ夫”の女性関係に悩まされるように。産後はメンタルの不調もあったようです。加えて仕事も“ママタレ”関連のものばかり。次第に仕事のオファーも少なくなり、世間から芸能活動を控えて主婦として幸せに暮らしていると見られる存在になっていった」(前同)
だがこの間に、ネットでほうれい線を批判されたことで「美容をガチでやろう!」と1000種類以上の美容法を試し、それが現在の美容本の大ヒットにつながっているのだからその強運っぷりはさすがだが、それは今だから言える話だ。