発売約50日間で500万食を突破・丸亀製麺『丸亀うどーなつ』開発構想は3年!? 担当者に聞いたもっちもち食感の秘密は「うどんのベストな配合量にたどり着くまでブレンダーを…」

丸亀製麺が6月25日に発売した「丸亀うどーなつ」が、発売開始約50日間で500万食を突破し、大ヒットしている。勢いそのままに8月からは新たなフレーバーも展開。そこで、「丸亀うどーなつ」の開発秘話や商品の秘訣ついて同チェーンを運営する株式会社トリドールホールディングス マーケティング本部担当者に話を聞いた。

「丸亀シェイクうどん」「丸亀うどん弁当」の次がなぜ、ドーナツ?

うどん業界で、売上・店舗数ともに首位を独走する“丸亀製麺”。

「丸亀シェイクうどん」や「丸亀うどん弁当」など、次々とユニークな商品を販売してきた丸亀製麺が次に仕掛けた商品は―――ドーナツだった。

同社が6月25日に発売した「丸亀うどーなつ」(5個入、税込300円)は、うどんをドーナツにアレンジした斬新な商品。穴のない丸い形のドーナツが5つ袋に入っており、フレーバーパウダーを袋の中へ入れ、袋を振って完成させるスタイルで提供している。

「丸亀うどーなつ」は発売6日間で100万食、発売開始から約50日間で500万食を突破し、発売6日間でいうと2021年4月に発売し同チェーン最大のヒット商品となった「丸亀うどん弁当」の約2倍のスピードなのだとか。

さらに今月2日から、夏限定の新たなフレーバー「塩パイン味」も登場し、弾みをつける「丸亀うどーなつ」だが、そもそもなぜ、新商品におやつ・スイーツのドーナツを選んだのだろうか。

「もともとは、ドーナツを作ろうとして開発したわけではありませんでした。ランチ、ディナー帯など、主食としての需要は取れている中で、さらに丸亀製麺のうどんを楽しんでいただくため、間食としても楽しんでいただける商品を模索していたのです。

丸亀製麺では“食の感動体験”を日々追求し、お客さまにとっての体験価値を磨き、新しい体験価値を提供することを考え商品開発をおこなっています。

その中で、丸亀製麺のうどんの特長である“もちもちの食感”や“お客さまがわくわくを感じてもらえる商品”を追求し、うどんと同じ手づくり・できたての価値を提供できる商品として、『丸亀うどーなつ』が誕生しました」(マーケティング本部担当者佐久間幸美氏、以下同) 

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もっちもち食感にこだわり開発

約3年の構想・開発期間を経て、全国販売にたどり着いたというこの「丸亀うどーなつ」。この3年の間にどのような試行錯誤が繰り返されたのだろうか。

「とにかく“もっちもちの食感”を存分に楽しんでいただくため、特にうどんの配合量や生地を寝かせる時間をこだわり抜き、試行錯誤を繰り返してきました。

うどんは弾力もあるため、ペースト状にするのが難しく、ベストな配合量にたどり着くまでにブレンダーのモーターは何台も故障してしまいました。ときには、ブレンダー1台が1週間しかもたないといったこともありましたね」

驚くほど弾力のある“もちもち食感”や、噛むほどにふわっと広がる白だしの絶妙な味わいは、計算し尽くしてたどり着いた努力の結晶といえよう。だが、このクオリティを全店舗で提供するのは至難の技のようにも思える。

「各店舗で生地を仕込み、ひとつひとつ丁寧に揚げているので全国の店舗どこでも手づくりだからこそ感じられるおいしさが『丸亀うどーなつ』の最大の魅力です。

『丸亀うどーなつ』は、うどんを食べた後のスイーツ、小腹がすいたときの間食、ほっと一息つきたいときのおやつなど、さまざまな時間帯やシチュエーションで幅広く楽しんでいただくことを想定しているので、フレーバーは、『きび糖味』の甘い味と『やみつきカレー味』のしょっぱい味をご用意しました。

そして、今月2日から発売開始した『塩パイン味』は、瀬戸内産の塩も配合し、汗をよくかく夏にぴったりな味わいの甘酸っぱい味わいを夏限定味として展開しています」

また、丸亀製麺はショッピングモールに出店していることも多く、「丸亀うどーなつ」はファミリー層や学生などをターゲットにした狙いもあるのだろうか。

「一袋5つ入りですので、ご家族やご友人とシェアしたり、フレーバーを交換して味の違いを楽しんでいただいたりすることも制作段階から想定していました。お客さまのご判断で、店内で食べきれなかった分はお持ち帰りいただくことも可能ですので、もちろんお一人でも自宅やお好きな場所でお楽しみいただけたらと思います」