深夜帯でないと放送できない過激なドラマは暴力的な作品だけでなく、甘い恋愛模様を描いた作品も多数あります。とはいえ深夜ゆえに、生々しい性描写や過激なお色気シーンが描かれることも少なくありません。
『帰ってきたらいっぱいして。』キービジュアル (C)ましい柚茉/小学館/「帰ってきたらいっぱいして。」製作委員会
【画像】え…っ?「顔近ッ」「服着なさい」 こちらがキービジュから過激な深夜ドラマです(6枚)
妄想でも現実でも気まずいラブシーン
恋愛ジャンルの深夜ドラマは甘い恋愛模様だけでなく、濃厚で過激なラブシーンが描かれることも少なくありません。原作が過激な描写が多いがマンガの実写版のドラマも多く、面白いけれどひとりで観ないと気まずい作品もたびたび作られてきました。
『帰ってきたらいっぱいして。』
『帰ってきたらいっぱいして。』は、ましい柚茉先生による同題マンガを実写化した作品です。アラサーのティーンズラブ漫画家「福永朱音(演:浅川梨奈)」とエリートサラリーマンの年下男性「高城直哉(演:小島健)」が繰り広げる、同棲ラブストーリーを描いています。
ドラマのキーワードで「地上波ギリギリ」とうたっているだけあり、現実と妄想が交差するなかでの過激シーンが多数描かれます。同作には、アイドルグループ「Aぇ! group」の小島さんがTL(ティーンズラブ)マンガの実写化に出演するということで、小島さんのファンからは「推しのラブシーンがつらい」という声も放送前から出ていました。
さすがに直接的な性行為の描写はほとんどなかったものの、キスシーンが多く響くリップ音や漏れる吐息などが生々しさを際立たせます。また、現実よりも朱音の妄想の方が生々しく、お風呂のシーンでは朱音と直哉が肌を寄せ合い激しく求め合う濃厚なラブシーンも描かれています。
放送後には「地上波ギリではなく普通にアウトな作品」「アイスを口に含んでからのキス。そしてアイスの味を変えてキスの味変と、キスだけでもエロく見える」などと、過激さに驚いた人が多かったようです。
『体感予報』
樋口幸平さんと増子敦貴さんがW主演を務めた『体感予報』は、「BL AWARD2023コミック部門」で1位に輝いた鯛野ニッケ先生によるBLマンガが原作です。
人気イケメン気象予報士「瀬ヶ崎瑞貴(演:樋口幸平)」と、崖っぷちのエロ漫画家「棚田葉(演:増子敦貴)」を中心に物語が展開され、彼らが直面する困難や葛藤、愛情、人間関係の繊細なバランスも描いています。しかし、同作は放送前から「あの過激なマンガを実写化できるのか」という声が多数出ていました。
作中ではマイルドな性描写や飲み物を口移しするシーンなど、ドキドキする場面がたびたび訪れるなか、特に衝撃だったのは後半です。7話から8話にかけて、葉が両手を瑞貴にシャツで縛られ、そして、そのままラブシーンが描かれました。
SM要素も取り入れていたため、ネット上には「この作品ができたなら、今後過激なBLが出てくる」「エロすぎて本当に地上波放送か疑った」といった感想も見られました。
『25時、赤坂で』
『25時、赤坂で』は、累計発行部数120万部を超える夏野寛子先生による人気マンガが原作です。無名俳優の主人公「白崎由岐(演:新原泰佑)」はオーディションを勝ち抜き、大学時代の先輩で人気俳優の相手役「羽山麻水(演:駒木根葵汰)」とBLドラマの撮影に参加し、そしてふたりは本当に恋に落ちていきます。
同作は濃厚なキスシーンや、ドラマの撮影中という設定でのラブシーンなど過激な場面が多数描かれます。最終話はふたりが両想いになったばかりの話になっており、愛を確かめ合うような性描写は以前よりも過激さが増していました。
また、由岐が積極的になるシーンがあったり、避妊具が落ちているシーンが描かれたりと、生々しさを感じさせる場面が次々と描かれています。
放送前は原作のビジュアルのイメージと違うなどと、配役に不満の声が多数あった作品ですが、「話数を重ねるごとに色っぽくなる由岐がたまらない」「先行イメージが微妙だったけど、放送後はこのキャラにしか見えない」と役者の演技力で評価が一転しています。