「ウルトラマン」の画像をすべて選択してください…円谷プロ公式SNSの投稿が「難し過ぎる」と反響を集めました。はたして正解は?



果たして「ウルトラマン」はどれ? 画像は円谷プロダクション公式Xより

【ファン苦悩】こちらがとくに解釈が分かれた「ウルトラマン」です

解釈次第で異なる答えが導き出せる質問

 2024年8月16日、円谷プロダクション公式X(旧:twitter)アカウントが、「『ウルトラマン』の画像をすべて選択してください」との意味深な投稿を行い、ファンを中心に反響を巻き起こしています。

 画像は全部で9枚あり、それぞれウルトラヒーローたちの写真がひとりずつ載せられていますが、テキストの説明はありません。

 実際、それぞれのキャラクターが何かというと、上段左から初代ウルトラマン、ウルトラマングレート、ウルトラマンジャック、二段目左からウルトラマンネオス、初代ウルトラマン、ゾフィー、三段目左からウルトラマンジャック、ウルトラマンボーイ、初代ウルトラマンです。

  このうち、初代ウルトラマン、ウルトラマンジャック、ゾフィーは同じ頭部、他のウルトラヒーローも初代ウルトラマンをべースにしたデザインということもあり、ウルトラマンシリーズにあまり詳しくない人であれば、見分けは難しいかもしれません。

 これを普通に考えると、3枚ある「初代ウルトラマン」が正解だと思われます。しかしながら解釈次第で異なる答えが導き出せる質問内容ともなっており、「難しい」「ファンが作ったクイズかと思ったら公式で驚いた」「全員ウルトラマンだ」などさまざまな声が挙がっています。

 果たしてこの質問からどういった答えを導き出すことができるのでしょうか。この場を借りて検証してみましょう。

 まずは質問に書かれた「ウルトラマン」を初代ウルトラマンと捉えるとすると、最初に述べた3枚がそれに該当します。おそらくこの回答が一番多いのではないでしょうか。

 ただし、画像をよく見ると、三段目右端の初代ウルトラマンにちょっとした問題があることが分かります。



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三段目右端の「初代ウルトラマン」の問題点とは?

 この初代ウルトラマンは、2016年に公開された『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』客演時の写真になります。

「ウルトラマンX超全集」(小学館)によれば、「芭羅慈(ばらじ)遺跡を封印していた青い石を通じ人々の想いの力が呼んだウルトラマン」という設定になっていますが、実際の映像を確認すると、光の国から飛来したというよりは、人々の想いが青い石に宿って初代ウルトラマンとして具現化したようにも思えます。

 こうしたパターンは過去にも『ウルトラマンティガ&ウルトラマンダイナ 光の星の戦士たち』で客演したウルトラマンティガの前例があり、これをハヤタ隊員と一体化していた初代ウルトラマンと同一キャラクターとするか否かで、答えがまた変わる可能性があるというわけです。

 次に「ウルトラマン」を作品タイトルとして捉えたパターンです。そうなると、上記した通り、三段目右端は『劇場版 ウルトラマンX きたぞ!われらのウルトラマン』客演時の初代ウルトラマンなので除外され、正解は上段左端と二段目右端の2枚に絞られます。

 また、ウルトラマンジャックは後年付けられた名称で、『帰ってきたウルトラマン』の劇中では、全て「ウルトラマン」と呼称されていました。ですから、単純に固有名詞だけで選択するとなると、初代ウルトラマンの3枚に、上段右と三段目左の2枚のウルトラマンジャック加えた5枚が正解かもしれません。さすがにそこまで意地悪な質問はないかと思いますが、ひとつの可能性として挙げてみました。

 それから「ウルトラマン」と名の付くヒーローについて質問していると解釈することもできます。これについては、ゾフィーを除いた初代ウルトラマン(3枚)、ウルトラマングレート、ウルトラマンジャック(2枚)、ウルトラマンネオス、ウルトラマンボーイが正解となります。ウルトラマンゾフィーとは言いません。

 最後はシリーズとしての総称です。かつて『ウルトラQ』から始まる本シリーズは「ウルトラシリーズ」と表記されていましたが、現在は「ウルトラマンシリーズ」で統一されています。この「シリーズ」を問いかけているのだとしたら、9枚の全ての画像が正解となります。

 以上、考えられる質問と答えを検証してみました。現状、円谷プロダクションからは特にアナウンスがありませんが、正式な回答の発表があることを楽しみにしたいと思います。