マドリー入団でBMWをゲットしたエムバペの高級車コレクションが凄い!しかし実は、運転免許がなく…【現地発】

 レアル・マドリーに新たに移籍してきた選手は、チームスポンサーの『BMW』から新車を贈られる。この夏、エル・ブランコの一員となったキリアン・エムバペもその例に漏れない。彼が選んだのは、『i7 M70 xDrive』というピュアEV(電気自動車)だ。2つのエンジンを搭載し、たった3.7秒で100キロまで加速できるというハイスペックの高級車だ。
 
 しかし、エムバペはこの車を運転することができない。理由は簡単。エムバペは運転免許を持っていないのだ。
 
 多くのサッカー選手にとって車は成功の証だ。練習や試合に向かう時、高級車に乗ってくるのは日常風景。自分の車を自慢し、コレクションを披露する。運転できないエムバペも、高級車コレクションでは他のスター選手に勝るとも劣らない。
 
 現在わかっているだけでも、贈られたBMW以外に彼が所有している車は、『メルセデスベンツ Vクラス』(推定13万4000ユーロ)、『フォルクスワーゲン トゥアレグ』(推定12万ユーロ)、『フォルクスワーゲン マルチバン』(推定8万ユーロ)、『フォルクスワーゲン ティグアン』(推定5万7000ユーロ)、その他に『アウディA6』、『ランドローバー』3台、そして何よりも高級なのは『フェラーリ488ピスタ』で、その額は推定52万7000ユーロだ。
 
 ただ、彼が他の選手と異なるのは、これらの高級車を自身ではなく専用のドライバーに運転させているということだ。
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 それにしても、なぜエムバペは免許を持っていないのか。
 
 エムバペはそれを、若くして成功したことの欠点のひとつだと言っている。フランスは大人の同乗があれば16歳から車を運転できる。ただ彼は、その年齢の時にすでにモナコでプロデビューしていた。運転を習う時間がなかったというのだ。
 
 そして、19歳でパリSGに入団してからは、代理人である母親のリクエストもあり、専用のガードマンとコック、そしてドライバーをチームから贈られた。行きたいところがあれば、つねにドライバーが連れて行ってくれるのだ。
 
「多くの人にとって免許は自立するための必要不可欠なものかもしれないが、僕にとってはそうではなかったし、優先事項でもなかった」
 
 なぜ免許を持ってないのかと聞かれるたびに、エムバペはそう答えている。
 
 若くして成功しても免許を持っている選手は山ほどいるし、パリSGは彼に教習所の費用を負担すると何度も提案していた。しかし、それでも今に至るまで免許を持っていないのだから、本当に運転に興味がないのだろう。
 
 レアル・マドリーの練習の初日にも、贈られたBMWで、いつものように後部座席に座って登場したエムバペ。スピード違反や無謀な運転での事故の心配がないだけ、クラブは安心かもしれない。
 
取材・文●リカルド・セティオン
翻訳●利根川晶子
 
【著者プロフィール】
リカルド・セティオン(Ricardo SETYON)/1963年8月29日生まれ、ブラジル・サンパウロ出身。ジャーナリストとし中東戦争やユーゴスラビア紛争などを現地取材した後、社会学としてサッカーを研究。スポーツジャーナリストに転身する。8か国語を操る語学力を駆使し、世界中を飛び回って現場を取材。多数のメディアで活躍する。FIFAの広報担当なども務め、ジーコやカフー、ドゥンガなどとの親交も厚い。現在はスポーツ運営学、心理学の教授として大学で教鞭も執っている。

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