その道のプロから1時間だけレクチャーしてもらう“うさぎ”と、マユツバ情報だけで1週間特訓する“かめ”が、様々なテーマで対決する『草彅やすともの うさぎとかめ』(毎週日曜おひる12:35から関西地区・中京地区で放送中/放送後 TVer、ytvMyDo! で配信)は、数回の特番放送を経て、2022年5月よりレギュラー化。
草彅剛と海原やすよ ともこという、異色の組み合わせで始まった番組ですが、この3人が織りなす、ゆるく、ほんわかした雰囲気や、ついつい見てしまう「うさかめ対決」で、今や日曜お昼の人気番組に。
今回、その番組開始当初から制作に携わってきた、ytv社員である遠山正悠氏(演出/プロデューサー)と山本真平氏(美術)にお話を伺いました。昭和レトロな番組セットの理由、番組作りで大切にしていることなど、次の放送がより楽しくなる裏話が満載です。
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昭和レトロなかわいいセットになったわけ
――まず番組セットについてお伺いします。昭和レトロなかわいいセットが特徴的だなと感じますが、なぜこのようなデザインになったのでしょうか?
山本 番組をスタートする時に、大阪の下町、長屋というかアパートをイメージしてセットを考えました。東京に住んでいる草彅さんが、やすともさんが暮らす大阪の下町に遊びに来てくれたら楽しいかな、って。そして、古い下町、少しレトロな感じがあった方が、より親しみやすいかなというのもありました。レトロなものって、優しい色合いだったり、丸みがあったり、放送される日曜お昼の時間帯にもあうかなと。そういう意味で、ちょっとレトロなものになっていきましたね。初代のセットは、実を言うと、僕が若い時に住んでいたアパートの間取りをもとにしています。
©ytv/山本真平氏(美術)
遠山 初めて聞きました(笑)。
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――実際の『うさかめ』番組セットは、テレビで見るより小さく感じましたが……。
山本 テレビ番組のセットって、実物を見ると小さく感じると良く言われます。ただこの『うさかめ』のセットは、わざと少し狭く作っています。草彅さんやすともさんが、狭くて少し動きづらいところで、いろいろなことにチャレンジ頂く方が、面白いかなって。
遠山 普通は、撮りやすいように、動きやすいように、セットを作るんですが、この番組は、テレビ的な撮りやすさなどを少し不自由にしてあげたほうが、なんか自然で面白いんじゃないかなって考えました。「うさかめ部屋」(注:普段草彅・やすともがいる部屋)は少し狭くて、「研究所」(注:うさかめ部屋から廊下を挟んだ隣にある3人がいろんなことをする部屋)は少し広くて使いやすい。
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水やガス、冷蔵庫も実際に使用可能!
――「うさかめ部屋」について教えてください
山本 番組コンセプトの「うさぎ」と「かめ」でデザインをしています。日曜お昼の放送なので、リラックスして、家族のみんなで見やすいような、ビジュアルにしたいなと思って、優しいようなデザインにしています。後ろのキッチンも、草彅さんやすともさんにそのまま使ってもらえるように、水やガスが使えるようになっています。冷蔵庫も冷えてて使えます。あと、誰かが「うさかめ部屋」に訪ねてきた時に使う呼び鈴。普通のテレビ番組は、音声さんが音を別で入れたりするんですが、この番組の呼び鈴は本物で、セットの機械から音が出ています。
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――今発見しましたが、テーブルにうさぎとかめのオブジェが! テレビではあまり映ってないですよね?
山本 机のオブジェですが、あんまりカメラには映らない位置なんです。映らないのになんでやってるかっていうと、実際このテーブルに草彅さんややすともさんやゲストさんが座った時、テンション上げてくれるかな?と思って。デザインのコンセプトとかいろいろありますけど、テレビ番組なんで、タレントさんがやっぱり気持ちよくテンションをあげてもらえる環境を作るのも大事だと思っています。石も手作りで作っていて、結構手がかかっています(笑)。
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