目の前で、見知らぬおじさんが鍵を落とすところを見かけた作者。鍵を拾って声をかけたのですが、おじさんは予想外の反応で……。とっさのときの声かけの難しさについて描かれたマンガが、Instagramで公開されて話題になっています。作者のみくるべさんにお話を聞きました。
マンガ「とっさの判断2」のカット(みくるべさん提供)
【マンガ本編】おじさんが落とした鍵を拾ってあげたら、まさかのひと言! ヒヤッとした反応とは?
目の前で落とした鍵を拾ってあげたら…「え?」
落とし物を拾って予想外の反応をされたエピソードを描いたマンガ「とっさの判断2」が、Instagramで1200以上のいいねを集めて話題となっています。
目の前で、見知らぬおじさんを鍵を落とす瞬間を見た作者。鍵を拾い、おじさんに渡そうと声をかけたのですが、おじさんの反応は予想外のものでした。作者は困ってしまい……。読者からは、「伝え方、難しいですよね!」「説明、間違っていないと思いますよ」「認知症の可能性があるかも……」などの声があがっています。
このマンガを描いたのは、ブロガーのみくるべさんです。Instagramやブログ「みくるべブログ」などでマンガを発表しています。みくるべさんに、作品についてのお話を聞きました。
ーーおじさんは、何歳ぐらいの方でしたか?
なんとなくですが、60代の私の親と同年代のように感じました。
ーーおじさんの予想外の反応に、どのように感じましたか?
「自分の考えだけで突っ走ってしまったかも」と焦りましたね。「鍵がないと困るだろう」という考えだけで声をかけたのですが、たしかに突然知らない人に話しかけられたら驚くだろうなと。
ーーこの経験から、相手への伝え方について「今度はこうしよう」と思ったことはありますか?
正解は相手によって変わると思うので、いまだに自信は持てませんが、「おどおどするより、堂々としていた方がいい」というコメントをいただき、「たしかに!」と思いました。少しでも、堂々とかつ冷静に判断することを意識したいです。
ーーみくるべさん自身は、落とし物をしたことはありますか? また、もしみくるべさんが落とし物をしたときは、どのように声をかけられるとうれしいですか?
落とし物はめったにしないですね。ただ、リュックのファスナーを開けっぱなしにすることが多いので、駅などで教えていただくことはあります。そのときは「すみません。ファスナー、開いていますよ!」と声をかけていただきました。
事実を伝えていただければ、どのような伝え方でもありがたいです。
ーーこの作品の制作には、どのくらいの時間がかかりましたか? また、描くときにこだわったポイントを教えて下さい。
微調整を繰り返しながら、約2日かけて完成しました。当時の私の焦り具合が伝わっていたらうれしいです(笑)。
ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか?
「『落としましたよ』で、すぐ通じないことがあるんですね」と、作中の私と同じように困惑した方や、「私なら『落としましたよ』と渡してすぐに去ります」という方など、たくさんのコメントをいただきました。また、このときのような場合、相手が認知症の可能性があることも考えた方が良いと分かったので、学びにもなりましたね。
ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。
「皆さんならどうしますか?」といろいろな意見が聞きたくて描きました。自分ひとりでは思いつかなかった発想が得られたので、形にして良かったです。