最終章に入った『ONE PIECE』では、近年「悪魔の実」以上に「覇気」の強さが重要になっています。さまざまな能力が確認されている「覇気」に関して、「エッグヘッド編」ではさらに意外な事実や新技がお披露目されました。
画像は「ワンピースDXF~THEGRANDLINEMEN~ワノ国vol.19トラファルガー・ロー」(BANDAI SPIRITS)(C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション
【画像】え…っ?くびれスゴ!こちらが「女体化」させられちゃったときのローです
強力な「覇気」の持ち主こそが海賊王の器!?
人気マンガ『ONE PIECE(ワンピース)』において、強者の格は「覇気」の強さで決まるといっても過言ではありません。攻撃だけでなく未来予知をも可能にする「覇気」には、まだまだ読者に明かされていない謎が隠されているようです。
※『ONE PIECE』コミックス109巻未収録の最新展開の内容に触れています。ネタバレにご注意下さい。
近年の『ONE PIECE』で「悪魔の実」以上に重要な位置づけの覇気は、大きく分けて「武装色」「見聞色」「覇王色」があります。いずれも鍛えることで上位互換の能力が使えるようになり、武装色は相手に触れず攻撃が可能、見聞色は少し先の未来を見ることができ、そして覇王色は身体にまとって攻撃したり、遠方の相手に狙ってぶつけたりすることが可能です。
現状、作中最強クラスの覇気使いの「シャンクス」は、遠くにいる海軍大将「緑牛」に覇王色をぶつけて退散させ、「ユースタス・キッド」と戦った際には海賊王「ゴール・D・ロジャー」も使っていた覇気をぶつける斬撃「神避」で、相手を瞬殺します。
ほかにも最終章では、「トラファルガー・ロー」が「黒ひげ海賊団」と戦った際に「ドクQ」の「シクシクの実」によって女体化され、その効果を「過剰な覇気」によって無効化していました。これが武装色によるものか覇王色によるものかは定かではありませんが、覇気のさらなる可能性を示していたことは間違いありません。
また「エッグヘッド編」の終盤に動き出した謎の鉄の巨人「エメト」の体内には、「空白の100年」に実在していた謎の人物「ジョイボーイ」の覇気が保存されていました。過去の回想では、ジョイボーイが「覇気を結んでお前の体内に閉じ込めた」とエメトに語っています。
保存されていたジョイボーイの覇気は、ひもを解くことで外に放出されました。それは怪物に変身していた「五老星」たちを戦闘不能にするほどの強さで、ジョイボーイが圧倒的な強者だったことがうかがえます。このシーンもまた、覇気によって悪魔の実の能力を無効化できることを示していたのでしょう。
なおジョイボーイの覇気によって、五老星は全員が人間の姿に戻り、魔法陣のようなものを通って「パンゲア城」に送り返されていました。さらにエッグヘッドにはいないはずの謎の人物「イム様」にもダメージを与えていることから、おそらく覇気で無効化されたのはイム様が五老星を変身させていた悪魔の実の能力ではないか、と考察されています。
「覇気」を保存していた「結ぶ」という行為は、実は2008年の時点で本編に意味深に描かれていました。「ナミ」が「バーソロミュー・くま」の能力で飛ばされた先の、空島「ウェザリア」で登場した「風の結び目」です。一見ただの結ばれたひもですが、結び目を解くと、「保存」されていた風が放出されていました。ネット上ではこれと同じ技術で、覇気も保存できるのではないかという考察が飛び交っています。
「ワノ国編」では、ゾロの刀「閻魔」に、かつての持ち主「光月おでん」の「気配」が宿る描写もありました。これは「閻魔」におでんの「覇気」が残されているため、と解釈されています。「閻魔」の柄にも、紐らしきものが巻かれているため、そこにおでんが「覇気」を結んでいた、という可能性もありそうです。
覇気が持つ可能性は、今後さらに広がっていくことでしょう。海賊王ロジャーも悪魔の実の力は持たずに覇気だけで戦っていたことが明らかになっており、この覇気を制する者こそが、海賊王の器なのかもしれません。