残り5話で完結を迎える『呪術廻戦』は、ファンにとってつらい「鬱展開」が多めな作品です。そのなかでも2023年にアニメとして放送された「渋谷事変」は、救いのない展開に絶望したことでしょう。
『呪術廻戦 渋谷事変 1』初回生産限定版(東宝) (C)芥見下々/集英社・呪術廻戦製作委員会
【ネタバレ注意】こちらは死んだかもしれない『呪術廻戦』キャラです(6枚)
「渋谷事変」は衝撃展開の連続だった
2018年より「週刊少年ジャンプ」(集英社)にて連載が開始された『呪術廻戦』(作:芥見下々)が残り5話で完結を迎えます。『呪術廻戦』は、シュールな笑いを誘う展開があるものの、ファンが目を背けたくなるような鬱展開がほとんどです。
※この記事には『呪術廻戦』キャラの生死と最新話に関する記述があります。
特に2023年8月に放送されたアニメ「渋谷事変編」は、多くのファンの心をえぐったことでしょう。「渋谷事変編」とは、10月31日ハロウィンに渋谷で起こった呪術テロです。
そのなかでも印象的だったのは「五条悟」と「夏油傑」の再会があげられます。夏油の肉体に別人の魂があると五条にバレた際に「なんで分かるんだよ」と頭部を開くシーンは、一部のファンから「メロンパン」と称されるほど話題を集めました。ちなみに、脳みそがメロンパンに似ている、という理由からメロンパンと呼ばれているようです。
そして主人公である「虎杖悠仁」には、さまざまな不幸が降りかかりました。虎杖は本来、コミュニケーション能力が高く、誰とでもすぐ打ち解けられる明るい人物です。しかし「渋谷事変」で、身近な人の死を目の当たりにし、「宿儺」に乗っ取られていたとはいえ一般人を大量殺人、さらには恩師である五条が封印されたことで、精神的にボロボロになってしまいます。
虎杖は作中で、メンタル面でもかなり強い人物でしたが、さすがにこの絶望的な状況にはこたえたようです。宿儺から虎杖へ意識が戻ったときの光のない真っ黒な瞳に、ゾッとします。
そして、ファンを苦しませた出来事といえば登場キャラの大量死でしょう。
冒頭から一般人が次々に殺害され、渋谷駅では呪霊がみっちり詰まった電車がやってきます。この電車の気味悪さに鳥肌が立った人も多いのではないでしょうか。この悲劇は一般人にとどまらず、普段、任務の際にサポートしてくれる「伊地知潔高」が渋谷の状況を整理していたときに刺されます。もともと呪術師志望だったこともあり一命はとりとめますが、何度も刺されるシーンはかなり肝が冷えました。
そして、ファンのなかで最も多くの悲鳴があがったのは「七海建人」の死でしょう。七海は、虎杖へ「後は頼みます」と託し、死亡します。呪いになると分かりながらそれでも託した七海と、自らが一般人を殺めたことを知ったあとに託されてしまった虎杖の心境は私たちが理解できないほど複雑だったことでしょう。
また「釘崎野薔薇」の死もファンの心をえぐりました。彼女はまだ死亡は確定していませんが、あとから合流した術師のセリフから察するに生きている可能性は低いでしょう。
このように「渋谷事変編」は私たちファンだけでなく、虎杖の心をズタズタにする、何とも忘れがたい惨事となりました。最新話では虎杖と宿儺がどこかの駅で戦う様子が描かれ、一騎打ちで締めくくられると考えられます。最終的に、この物語はどのような結末を迎えるのでしょうか? 残り5話も見逃せません。