「あぶないみずぎ」に「まほうのビキニ」と、「ドラクエ」には数々のセクシー防具が存在します。想像力を刺激する、ちょっとイケナイ防具たちを、たっぷりと振り返ります。



「あぶないみずぎ」と初めて出会ったプレイヤーも多い『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』 。画像は同作のAndroidアプリ版

【画像】「アブない水着」のビジュアルに大興奮!? FC風ドット絵を立体化(5枚)

意外と役立つセクシー防具も!?

 国民的RPGとして認知され、いまも確かな人気と高い注目を集めている「ドラゴンクエスト」シリーズは、世代を超えてファンが広がっており、その思い出もプレイヤーの数だけあります。

 一方で、誰もが覚えている印象的なイベントや個性的なアイテムも少なくありません。最序盤にお世話になることも多い「こんぼう」や「どうのつるぎ」、回復呪文といえば「ホイミ」、敵に使われて手痛い目を見た「マホカンタ」など、プレイヤー同士で盛り上がる話題が多数あります。

 そんな、「ドラクエ」の忘れがたいアイテムのなかには、セクシー系防具もあります。シリーズ黎明期はドット絵なので、実際のビジュアル自体はささやかながら、絶妙なネーミングや攻略本などに掲載された設定イラストのセクシーさで、無意識に想像の翼が広がったことでしょう。

 そんな「ドラクエ」のセクシー防具のなかでも、特にプレイヤーに刺激を与えたものは何なのでしょうか。

「ドラクエ」セクシー防具の代表的な存在、それは「あぶないみずぎ」

「ドラクエ」におけるセクシー防具の歴史は長く、ナンバリング最新作の『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』にも登場しており、今後の発展にもひそかな期待が集まっています。

 そんなセクシー防具の幕開けを飾ったのが、「あぶないみずぎ」です。その名前だけで、セクシーさを否が応でも連想してしまい、当時の「ドラクエ」キッズたちを大いに惑わせました。

「あぶないみずぎ」の素晴らしい点のひとつは、アイテム名で具体的な説明を全くしていない点です。水着というのはもちろん分かりますが、デザインや材質への言及はなく、表現されているのは「あぶない」ことのみ。

 ゲーム的なステータスでいえば、守備力がほとんどないので、防具的に「あぶない」と言えます。また、デザインが際どくて「あぶない」可能性もありますし、激しく動くとズレやすいので「あぶない」のかもしれません。想像が無限に膨らむ「あぶない」というネーミングセンスが、非常に優れています。

 ちなみに当時のファミコン少年たちの大半は、『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』で「あぶないみずぎ」と初めて出会ったはず。しかし、「あぶないみずぎ」のデビューは、MSX版『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』でした。しかもMSX版だと、魅惑(?)のビジュアルが披露され、そのセクシー具合を確認できます。

セクシーなのに実用度も高い「まほうのビキニ」

「あぶないみずぎ」は非常に印象深い防具ですが、経験者がより愛着を抱いているのは「まほうのビキニ」の方かもしれません。この「まほうのビキニ」も『ドラクエ3』に登場し、プレイヤーの心を大きく揺さぶりました。

 同じ作品に「あぶないみずぎ」と「まほうのビキニ」というセクシー防具が並び立ち、どちらも装備するとグラフィックが差し替えられます(このふたつに限った話ではありませんが)。そのため、どちらの防具も人気を集める……と言いたいところですが、実用性では「まほうのビキニ」の圧勝でした。

 さきほど述べた通り、「あぶないみずぎ」の防御性能はほとんどゼロです。しかし「まほうのビキニ」は高い守備力を持ち、多くの女性職業で装備させたい選択肢に入る優秀な防具です。

 耐性や特殊効果などはないものの、セクシーな上に有用度が高いと、まさに良いとこどりの「まほうのビキニ」。『ドラクエ3』のクリアまで、長く愛用した人も多いのではないでしょうか



「ピンクのレオタード」が登場した『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』。画像はAndoroidアプリ版

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過激度は「あぶないみずぎ」超え?

「あぶないみずぎ」の影響もあり、「ドラクエ」のセクシー防具といえば水着というイメージが色濃くあります。しかし、セクシーさを感じさせる防具は、水着だけの特権ではなく、『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』にて「ピンクのレオタード」が華麗に登場しました。

 その名からも分かる通り、こちらの防具はレオタード。布面積だけを考えると、ワンピースタイプの水着と比べて大きく変わりはしませんが、水着と違ってアンダーウェアも身に着けるので(少なくとも現実世界では)、その見た目とは裏腹にしっかりと「守られた」装いです。

 そうした点が反映されているのか、『ドラクエ4』の「ピンクのレオタード」も守備力がかなり高めで、特にアリーナ姫向けの防具として重用されました。回避性能を重視して「みかわしのふく」を選ぶ人もいましたが、並び立つほど優秀だったのは間違いありません。

「ピンクのレオタード」は『ドラクエ4』ファミコン版で愛用者も多かったものの、メイク版だとさまざまな防具が追加されて選択肢が増えたため、相対的に「ピンクのレオタード」の価値が下がってしまいます。また、他のナンバリング作品に登場することもなく、レオタード系の防具は「てんしのレオタード」がその後を継ぐ形となりました。

ある意味、セクシー系の最強格!?

 ここまで取り上げたものだけでも、想像力を刺激するさまざまなセクシー防具ばかりです。しかし、もっと過激なセクシー防具が『ドラゴンクエストV 天空の花嫁』で登場しました。

 その名もずばり、「エッチなしたぎ」。「エッチ」と「したぎ」、どちらか片方のワードだけでも十分刺激的なのに、それらを直接組み合わせることで、シリーズ史上でも最強格なセクシーワードと化しました。

「あぶないみずぎ」は想像が広がるアイテムですが、「エッチなしたぎ」はド真んなかの剛速球。その見た目もまさしく名前通りで、当時のしかもドット絵だからこそ許された表現といえるでしょう。

 なお、この防具は名前の通り下着ですが、上から服を着たりはしません。重ね着できるシステムが当時あれば、隠れたセクシーさで済んだかもしれませんが……よくも悪くも業の深い防具です。

 ちなみに『ドラクエV』のプレイ次第で、主人公の妻が「エッチなしたぎ」を装備したまま石化し、長年その姿をさらしてしまう可能性もあります。意図していなかったにしても、なんとも喜劇的な悲劇です。
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 王道的な物語かと思えば時に残酷だったり、勧善懲悪だけでは語り切れない人間心理を描いたりと、プレイした人にしか分からない奥深さも持ち合わせている「ドラクエ」。セクシー防具ひとつをとっても、さまざまな思い出が過ぎることでしょう。

 このほかにも、「しんぴのビキニ」や「てんしのレオタード」、「バニースーツ」に「あぶないビスチェ」など、「ドラクエ」のセクシー防具は実に多種多彩です。ナンバリング最新作の『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』や、開発中の『HD-2D版 ドラゴンクエストIII』では、どんなセクシー防具が登場するのか。実に楽しみです。

Androidアプリ版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
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Andoroidアプリ版『ドラゴンクエストIV 導かれし者たち』:
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