『ONE PIECE(ワンピース)』に登場する「ナミ」には、出自や出生について多くの謎が残されています。そのためファンの間では、さまざまな憶測が広がり、「人魚姫説」や「かぐや姫説」といったぶっ飛んだ考察も出てきました。



画像は『ONE PIECE LOG COLLECTION “NAMI”』DVD(エイベックス・ピクチャーズ) (C)尾田栄一郎/集英社・フジテレビ・東映アニメーション

【画像】腰、細すぎ! こちらは肌が真っ白なナミです(4枚)

結局のところ、ナミは何者なのか?

『ONE PIECE(ワンピース)』に登場する麦わらの一味の航海士「ナミ」は、子供に優しく、お金に厳しいしっかり者で、麦わらの一味が旅を続けるうえで欠かせない人物です。

 ナミは第1巻から登場する初期メンバーですが、幼少期についていまだに多くの謎が残されています。いつまでも明かされない彼女の出生には、秘密が隠されているのでしょうか?

 ナミは、赤ん坊の頃に「オイコット王国」の戦災孤児として、義母である「ベルメール」に拾われました。その後、ベルメールの故郷である「ココヤシ村」にて、同じく戦災孤児である義姉の「ノジコ」とともに成長します。

 まず着目されたのは、戦場にいて死の危機にあるにもかかわらず、笑っているナミの姿でした。これまで海賊王「ゴール・D・ロジャー」や「モンキー・D・ルフィ」が死の間際に笑ったことから「『Dの一族』は死ぬ間際に笑う」という説がささやかれていました。このことから危険な状況で笑ったナミも「Dの一族」説が唱えられるようになります。

 続いて、「人魚説」についてです。ルフィが描いたナミの似顔絵が魚のような姿であったこと、また「サンジ」がナミのことを「もしかして彼女は人魚だったりしてな!」と話すなど、ナミに対して「人魚」という表現が多く使われていました。

 さらに、人魚の「しらほし」から「初めてお会い致しますのに……!! 何だかほっと致しますね」と、語られます。それだけではなく、ナミには、「ウォーターセブン編」で登場したシラウオの人魚「ココロ」とも共通点がありました。ココロはいつも酒ばかり飲んでおり、ナミもまた酒に強いという描写があるために「酒好きの女性は人魚の血を引いている?」という考察もされています。

 そのほかにも『ONE PIECE』の番外編である『麦わら劇場』では、人魚の姿のナミが描かれています。「ナミ=人魚」を想起させるディティールが多いというのも、「ナミの人魚説」が生まれたきっかけなのでしょう。

 そして、ナミには「月姫」説も存在します。「月姫」とは、「ワノ国」の伝説の侍「光月おでん」が好きだった曲であり、作中ではおでんの娘である「光月日和」がこの曲を演奏していました。

 この説は「『太陽の神』である『ニカ』がいるのだから、『月の姫』がいてもおかしくない」という意見から生まれたようです。

「空島編」では、自らを神と称する「エネル」の作った方舟「マクシム」にナミが乗る展開も描かれました。最終的にマクシムはエネルを乗せて月へと飛び立つため、「ナミがエネルとともに月へたどり着いていれば、地上から月へ帰った『かぐや姫』になっていたのでは?」ともささやかれています。これらのことから、「ナミの故郷であるオイコット王国は、『月の姫』であるナミをめぐって戦争をしたんじゃないか」という意見もありました。

 この説はすべて憶測の域を出ないものばかりです。しかし、まったくの的外れともいえません。果たして、今後のストーリーでナミの出生について触れられることはあるのでしょうか?