いつの時代もクセのあるアニメのオープニングは、視聴者の心をつかんで離さないものです。妙に頭に残るキャッチーなフレーズ、何度も見返したくなるような中毒性の高い映像……。今回は、視聴者の心を鷲づかみにした「クセ強」なオープニングの数々をご紹介します。
画像は『這いよれ! ニャル子さん1』初回生産限定(エイベックス・ピクチャーズ) (C)逢空万太・SBクリエイティブ/名状しがたい製作委員会のようなもの
【画像】一度聴いたら忘れられない! こちらは平成を彩った様子のおかしい電波ソングです(4枚)
しかのこのこのここしたんたん……だけじゃない!
最近、アニメ界隈では、2024年の夏アニメ『しかのこのこのここしたんたん』のオープニング主題歌「シカ色デイズ」が「クセになる」「平成のアニソン感がある」と話題を集めています。確かにひと昔前はキャッチーなフレーズを用いた楽曲が多く採用されていた印象です。では、これまでどのようなクセ強なオープニングが注目されてきたのでしょうか。
例えば2012年に放送された『這いよれ! ニャル子さん』第1期のオープニング「太陽曰く燃えよカオス」は、クセのある「かけ声」で人気を集めました。この曲の特徴といえば、なんといっても曲中で連発される「うー! にゃー!」というフレーズでしょう。
「うー! にゃー!」をアスキーアート(AA)化した「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」はネット上で大流行し、作品を見たことがなくても「うー! にゃー!」は知っているという人が現れるほど、爆発的なブームを巻き起こしました。さらに2012年6月4日付けのオリコン週間シングルチャートでは同楽曲が初登場7位にランクイン、WEBメディア「ガジェット通信」が主催する「ネット流行語大賞2012」では「(」・ω・)」うー!(/・ω・)/にゃー!」が銀賞に輝いています。
ちなみに「太陽曰く燃えよカオス」は、日本でも有名なドイツ生まれの楽曲「ジンギスカン」をモチーフにしているそうです。あのキャッチーなメロディが元になっているならば、同楽曲が多くの人の耳に残ったことも頷けますね。
一方、そんな平成の遺伝子を令和につなげたといえるのが、2019年に放送された『ダンベル何キロ持てる?』のオープニング「お願いマッスル」です。「お願いマッスル~」を枕詞にしたAメロが展開され、ついつい口ずさんでしまうフレーズに仕上がっています。まさに平成を締めくくるに相応しいアニソンとなっていますが、同楽曲の魅力はそれだけではありません。
曲中には「腹筋6LDKかい!」「大胸筋が歩いてる!」など、ボディビル大会で耳にするユニークなかけ声が用いられており、同楽曲の中毒性を強めているのです。
またボディビルダーの横川尚隆さんと元アイドル兼プロレスラーの才木玲佳さんを起用したインパクト抜群なミュージックビデオも、大きな注目を集めました。女子高生に扮した才木さんがジムで働く横川さんに魅了されて筋トレに励むという内容になっており、シュールすぎる絵面も相まってYouTubeの再生数は2024年8月時点で2.7億回を突破しています。
ほかにも少し毛色は異なるものの、2017年放送の『小林さんちのメイドラゴン』は独特すぎるオープニング映像で話題を呼びました。「小林さん」などの「人間」が大量に生えてくる冒頭に始まり、タイトルバック直後にはドラゴンの面々が無表情でくねくねと揺れる不思議なダンスを繰り広げていきます。さらにはドラゴンの「トール」が角から角へと枝分かれ状に咲いたり、サビではモブキャラたちが両手を広げて空を舞ったり……。
あまりにもインパクトの強いオープニング映像は多くの視聴者を困惑させることになりましたが、次第に「クセになってきた」「頭から離れない」などとハマる人が続出し、いまでは「伝説のオープニング」との呼び声も高いようです。ちなみに第2期『小林さんちのメイドラゴンS』のオープニングは「まとも」な仕上がりになっていたため、一抹の寂しさを覚えたファンも少なくなかったのだとか。
アニメ『しかのこのこのここしたんたん』のオープニングが注目を集めているいま、歴代のクセ強オープニングテーマを振り返ってみてはいかがでしょうか。