ちょっとバカにしちゃってゴメンなさい…体中に独特なタトゥーを入れた米軍兵士の真意【米軍基地で働いてみた(66)】

ちょっとバカにしちゃってゴメンなさい…体中に独特なタトゥーを入れた米軍兵士の真意【米軍基地で働いてみた(66)】

(前回の続き)海外ではしている人も多いイメージのあるタトゥーですが、実は保守的な人も多いのがアメリカ。
米軍にもタトゥーを入れる場所や絵柄の規制があり、噂では年々その規制も厳しくなっていると聞いていました。

そんなある日、基地内のクラブに来た兵士は右腕に水着美女、左腕に不思議の国のアリスのド派手なタトゥーが…。

更に両足にはそれぞれドラゴンとドクロマーク、背中にはピカチュウと孫悟空というタトゥーのオンパレードで、私もどうリアクションしていいかわからず「とてもユニークね!」と言うのが精いっぱいでした。

すると彼は「Haha!Coolだろ?僕だけの芸術さ!たとえ生きて帰れなかったとしても、腕1本でも戻れたら家族がすぐに僕だと分かるからね!」とサラリと言ったのです。

私は、それを聞いて「ハッ」としました。
兵士である以上、戦闘地域に赴かなければならないし、攻撃や爆発で体が吹き飛ぶ危険もあるでしょう。

当然「戦地には行けない」と言ったり、好きなタイミングで気軽に帰国したり出来ないし、軍の任務後、家族の元に五体満足で帰れる保証はないのです。

今も世界のどこかでは「戦闘が続いている」という現実を突きつけられた気分でした。
平和な日本で育った私にはない覚悟や責任が彼の言葉にはあったのです。

そんな思いが込められたタトゥーですが、漢字(日本語)タトゥーも米軍兵士には大人気!

私は日本人なので「ジャパニーズタトゥーアーティスト(刺青の彫師)を知らないか?」とか「カッコいい漢字を教えてくれ」などと質問されることが多いのですが、困ってしまうのが彼らが既にいれてしまった漢字タトゥーの感想を求められた時。

ふくらはぎに「家庭」と入った漢字タトゥーを見せられた時は、一瞬どういう意味なのか…と、とまどいましたが、恐らく「Family:家族」と入れたかったんですよね…きっと…。

ちょっとバカにしちゃってゴメンなさい…体中に独特なタトゥーを入れた米軍兵士の真意【米軍基地で働いてみた(66)】

他にも、謎漢字タトゥーの例は山ほどあり「台所」や「無料」と書かれていたりと、一体何をアピールしたかったのか日本人にはまったくわかりません。
それをウキウキで話す兵士達の夢を壊さないように必死にリアクションを取るしかない私。

一度入れてしまうと取り返しがつかないので、日本語(漢字)を入れる場合は慎重に日本人のネイティブチェックを受けた方が…なんて思うのは私が日本人だからでしょうか…?

ちなみに、「Hey! What do you think?(どう?どう?)」なんて兵士達にタトゥーの感想を聞かれた際のリアクションは色々と試行錯誤をした結果、、「Wow!Cool!(おーいいね!)」とだけ言っておくのが正解と言う豆知識をお教えしておきます。

次回、米軍兵士にも大人気の日本文化(ただしスタッフには地獄)のお話は下の関連記事からチェック!