「ドラゴンクエスト」シリーズに登場する仲間キャラクターたちは、さまざまな「呪文」や「技」を身に付けます。なかには、いつのまにか仕様が変更され、印象が大きく変わってしまったものもあるようです。歴代ナンバリングタイトルで、どんな仕様変更がなされてきたのでしょうか?
スマートフォン版『ドラゴンクエストVI 幻の大地』(スクウェア・エニックス)
【画像】え…リメイクで強くなっただと…? コチラが不名誉な扱いを受けていた、ドラクエ界の美男美女の皆さんです(4枚)
強すぎて修正されてしまったの?
「ドラゴンクエスト」シリーズに登場するキャラクターたちは、さまざまな「呪文」や「技」を習得します。初代『ドラゴンクエスト』から最新作『ドラゴンクエストXI 過ぎ去りし時を求めて』までにかけて、数えきれないほどの戦法が生み出されてきました。なかには、初登場時のタイトルでは強かったのに、後作で弱体化された不憫な呪文や技もありました。
『ドラゴンクエストVI 幻の大地』で初登場した「ギガスラッシュ」は、破格の威力を持つ大技でした。ギガスラッシュは、使用することで敵1グループに300から400台の大ダメージを与えることができます。
ギガスラッシュを使うと、稲妻のような巨大な刃が敵を横切り、切り裂くように画面が赤く染まります。効果音も「ギガ」の名にふさわしくとどろき、子供だったプレイヤーの「勇者心」をあおりました。リメイク版ではさらに派手になったエフェクトに興奮させられます。「ギガスラッシュ」は、「ドラクエ」を代表する大技のひとつとしての地位は確実のように思えました。
しかし、『ドラゴンクエストVIII 空と海と大地と呪われし姫君』で、予想外の仕様変更がされてしまいます。演出がかっこいいのは変わりないものの、肝心の敵に与えられるダメージが、使い手である主人公のレベルによって変動します。実際のダメージは100台から200台と、前作と比べると半分ほどに減少してしまいました。
弱体化された大技といえば、同じく『ドラクエ6』が初登場の「マダンテ」が思い浮かんだ人も多いかもしれません。マダンテは「魔法都市カルベローナ」に代々伝わる究極呪文で、ラスボスである「デスタムーア」がこの呪文を恐れて、カルベローナごと封印したほどの強さを持ちます。
システム上の性能もかなり強力で、使用すると残っているMPの全てを消費し、その3倍のダメージを敵に与えます。使用後はMPが0になってしまうため、使いどころは難しいものの、使用者のMP量によっては2000超えのダメージを繰り出すことができます。「ドラクエの大技といえばマダンテ!」という印象を抱いている人も多いのではないでしょうか。
しかしこちらも『ドラクエ8』やリメイク版『ドラクエ6』では与えられるダメージが3倍から2倍に下がり、さらに後に発売された『ドラゴンクエストIX 星空の守り人』では、1.5倍まで減らされています。使用可能者も「賢者」に限られており、賢者がそこまで強い職業ではない『ドラクエ9』では、大技としての威厳も半減しました。マダンテは各作品のやり込み具合で、人によってイメージがかなり違うかもしれません。
そして、蘇生呪文である「ザオリク」も、初期ナンバリングと後期ナンバリングのプレイヤーで印象がかなり違うかもしれません。初登場は『ドラゴンクエストII 悪霊の神々』です。
『ドラクエ2』では、戦闘中は使えず、蘇生時のHPは1の状態で固定でした。その後の『ドラクエ3』から『ドラクエ8』までは、戦闘中も使えるうえ、HPが全快した状態で蘇生するありがたい仕様となりました。失敗する可能性がある「ザオラル」よりも使い勝手が非常に良く、「ザオリクといえば全快蘇生が確定」という印象を抱いている人は多いのではないでしょうか。
しかし、『ドラクエ9』以降は仕様が変更され、HPは全快しなくなりました。最初期の1のみよりはかなりマシであるものの、便利度はかなり変わります。初期作品のプレイヤーからは、「ザオリクって全快仕様じゃなくなってたの?」「これはかなり痛い変更だな」といった声があがっています。
最新作の『ドラゴンクエストXII 選ばれし運命の炎』ではこれらの呪文や技がどのような扱いになっているのか、気になるところです。
スマートフォン版『ドラゴンクエストVI 幻の大地』:
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