書店では購入できない定期購読のみの月刊誌ながら女性誌としては日本一の発行部数を誇る『ハルメク』。
書籍『「シニア」でくくるな! “壁”は年齢ではなくデジタル』の一部を抜粋・再構成し、徹底的な調査により、どんな企業よりも高齢者を知り抜く『ハルメク』独自の知見を明らかにする。
ハルメク・エイジマーケティング
高齢者の間でスマホ保有者が増えていることは、公的データでも明らかになっている。しかし、どの程度使いこなせ、どんなふうに利用しているのか、具体的な実態となると、途端に不透明になる。実態が分からないから対策もできず、どの企業もマーケティングに手こずっている。
そうした中、独自のリサーチで知見を積み上げ、大手企業にノウハウを提供しているのが、シニア向け女性誌として知られる『ハルメク』のグループ会社であるハルメク・エイジマーケティング(東京・千代田)だ。
デジタル高齢者を知り抜き、シニア施策に挑む大手企業から引っ張りだこになっている。まずは、同社のすごさと、知られざるシニアマーケティングの現状に迫る。
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独自のシニアリサーチで知見をため込む
国内雑誌の凋落が止まらない。そんな中、女性誌で販売部数〝日本一〞(日本ABC協会発行社レポート2023年1〜6月)を誇り、独り気を吐くのがシニア向け女性誌『ハルメク』だ。
シニア女性から絶大な支持を得ている理由は、彼女たちのリアルな声を反映しているからだ。読者に対し、膨大な量のヒアリングを行い、「今知りたいこと」「悩み」「要望」など、リアルな声を徹底的に収集、分析する仕組みを整えている。
それらを反映した企画を立案するからこそ、シニア女性の心を捉えて放さない。毎号、スマホの使い方を高齢者でも分かりやすく紹介する特集など、人気企画が目白押しだ。
だが、雑誌のハルメクは企業の一つの顔に過ぎない。ハルメクグループはシニアマーケティングに特化し、雑誌以外にも通販や店舗、イベント、BtoB支援など手広く事業を展開している。
そのうち、BtoB支援事業としてシニア領域特化型のコンサルティングやオウンドメディア支援を行っているのが、グループ会社のハルメク・エイジマーケティングだ。
独自のシニアリサーチで知見をため込み、日本の名だたる企業にノウハウを提供している。特に、どの企業にとっても喉から手が出るほど欲しい「シニアのデジタル利用の実態」に精通しているのが強みだ。