元テレビ朝日社員の玉川徹氏が8月30日、コメンテーターを務める「羽鳥慎一モーニングショー」で、同番組のお天気コーナーを務める気象予報士の片岡信和氏に詰め寄る場面があり、スタジオが緊張に包まれた。
番組では、各地で記録的な大雨を記録した台風10号の進路などについて、片岡氏が解説。同氏は、台風10号は四国を横断し、9月1日には近畿地方に進み、熱帯低気圧に変わるという予想をした。ところが、この「熱帯低気圧」というワードに玉川氏が食いつき、次のように詰め寄ったのだ。
「温帯低気圧に変わる、という話をよく聞くわけですよ、台風が。今回は熱帯低気圧に変わるわけですよね。日本は熱帯じゃないですよ、温帯じゃないですか。これ、何が違う!?」
予期せぬ質問に片岡氏は焦ったのか、「熱帯低気圧になったこと自体は、勢力は落ちるんですけど、今回、周りに秋雨前線を取り込んだことによって、違う意味で強くなってしまっている。秋雨前線が強くなってしまった」といささかチグハグな回答。すると、玉川氏は、「いや、そういうことじゃなくて!」とダメ出しの後、「温帯低気圧と熱帯低気圧の違い!」と声を荒げたのだ。以下は2人のやりとりだ。
片岡 わ、あの~、単純にその、構造が、熱帯が、台風のままだった。冷たい空気は混ざってきてない。
玉川 要するに熱い空気だったら熱帯低気圧!?
片岡 それで勢力が落ちた場合は熱帯低気圧化するんですけど、温帯低気圧化というのは形が変わってしまったというだけで…。
玉川 温度が違うということ!?
片岡 冷たい空気が混ざり合って違うエネルギー源が生まれてしまったということ。
ここまで来ると、他の出演者も理解できなくなったのか、スタジオは沈黙してしまい…。
まとめに入った玉川氏が、「温帯にあっても熱帯低気圧というのは、要するに熱帯のままの空気を含んでいるから熱帯低気圧という意味!?」と聞くと、片岡氏は「そうです」と認めた。ここでようやく玉川氏は「ふ~ん」という感じで頷き、問答は終止符を打った。
「ネット上では、《玉川さんから温帯低気圧と熱帯低気圧の違いを突然質問された気象予報士の片岡さん。可哀想だった》と同情の声が上がった一方、《気象予報士は温帯低気圧と熱帯低気圧の違いをあやふやにしたな》と片岡氏の説明不足を指摘する声もありましたね」(週刊誌記者)
玉川氏の舌鋒という風圧に、片岡氏が振り回されてしまった一幕だった。
(石田英明)