リチャード・ギアが、映画「プリティ・ウーマン」でジュリア・ロバーツと共演した際、二人の相性が最悪だったことを明かしている。1990年のロマコメの名作で、裕福な実業家エドワード・ルイス役を演じたリチャードは、同役が「犯罪的に薄っぺらく」描かれていたと振り返った。

週末に開催されたベネチア映画祭のマスタークラスで、リチャードはこう語った。

「僕が演じていたのは、ほとんど犯罪的に薄っぺらく書かれたキャラクターだった」
「基本的には、スーツといい髪型だったよ」

そして売春婦のビビアン・ウォード役を演じたジュリアとの相性に関しては「ケミストリーが全くなかった」と冗談気に語り、「この俳優とこの女優の間には明らかにケミストリーがなかった。あんなのは長い間見たことがないね。セクシーなシーンでだよ」と続けた。

また、同作品の有名なシーンのひとつである、ホテルのボールルームでジュリアをピアノの上に乗せて、その体を愛撫するシーンは台本になかったことを明かしている。

「後でどう使うかわからなかった。結局、この映画には欠かせないものになった」
「(監督の)ゲイリー(・マーシャル)が私に『深夜にホテルで何をしているんだ?』って言ってきたから『時差ぼけしているから、その時間はホテルにいることが多いんだ。それで眠れないし、たいていどこかにボールルームかバーがあるから、ピアノを見つけて弾くんだ』って答えた」
「彼は『じゃあ、そんなことをやろう』と言った。それで僕たちは基本的に即興でこのシーンを作ったんだけど、彼は『何かムーディーな曲を弾いてくれ』って言ったんだ。僕はただ、この登場人物の内面を表すようなムーディーなものを弾き始めたんだよ」