183センチの大型ボランチは、さらなる進化を期す。
横浜FCの大卒ルーキー小倉陽太は、ここまでJ2で5試合に出場。直近3試合はいずれも途中出場でピッチに立ち、チームの勝利に貢献している。
「出た試合ではけっこう、自分がやりたいこととか、意外とJ2でも全然通用するんだな、と。コンスタントに試合に出れていれば、もっと違いを出せていけるんじゃないかなと思っています。手応えとしてはそんなに悪くはないです」
ボールを奪う、ビルドアップで相手を一枚剥がす、パスを受けて確実に味方に預ける。そうしたプレーで確かな手応えを感じているという。「できている部分はあるので、それを継続して、質を高くできるようにやっていければ」と意欲を示す。
プロ1年目ながら、一つひとつのプレーでは実に落ち着いていて、堂々としている。本人は「あんまり緊張はしないし、けっこう淡々とプレーをこなすタイプなので」と話す一方で、「逆にそれが、スタメンに食い込め切れていない要因かな」と自己分析する。
四方田修平監督からも指摘されている。意識するのはコーチングだ。「センターバックから指示を出すよりも、やっぱり中盤から出したほうが伝わりやすいと思いますし、“中盤発信”の指示を出せれば、ボランチのところで意図的に奪えるシーンも増えてくる。そこはもっとトライしたい」と意気込む。
「指示を出すことで、より取りやすくとか、無理せず取れる場面が、今までの自分のプレーを振り返ってみても、たくさんあった。改めてヨモさんに言われて、ボールを持っていない時のコーチングもできれば、クオリティの高い選手になれると思ったので」
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今、注力すべきことは分かっている。そこを強化できれば、レギュラー奪取も見えてくるかもしれない。現状では、横浜FCのダブルボランチは井上潮音とユーリ・ララが主軸で、小倉は3番手の位置付け。ただ、残りのシーズンで何が起こるか分からない。不測の事態になれば、小倉の出番だ。準備はできているか――。
“淡々とこなすタイプ”の23歳はクールに答える。「与えられた役割をこなします」。そして、言葉に力をこめて、こう続ける。
「でも、それだと今までのままなので。今、意識していることだったり、前に愛媛戦でスタメンで出た時よりも、クオリティが高くなっていると言ってもらえるようなプレーをしなければいけない」
コンディションも、メンタルも不安はない。むしろ「やってやろう」と意気軒高だ。「出番がくれば、パフォーマンスは良いものが出せるのかなと思います」。
15戦負けなしの横浜FCは次節、9月7日に敵地で愛媛と相まみえる。小倉が唯一、先発した試合の相手だ。新進気鋭のボランチは「まずは試合に出られるように、今週の練習を1日1日大事にして、やっていきたい」と気合を入れた。
取材・文●広島由寛(サッカーダイジェストWeb編集部)
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