【販売価格8万円】ソニーPS5大幅値上げに「3つの要因」…迫りくる「Nintendo Switch後継機」の脅威も

市場の期待が高まるNintendo Switchの後継機

最大のライバルである、任天堂も脅威の一つだ。任天堂はすでにNintendo Switchの後継機を2025年3月期中に発売すると正式に発表している。

古川俊太郎社長は6月27日の定時株主総会において、後継機が現時点において、部材の不足等によって生産に大きな影響を与えるとは考えていないと明言している。コロナ禍の半導体不足でゲーム機の流通が滞り、転売も横行することでゲーム機の市場価格が高騰。消費者にゲーム機が行き渡らなくなるという負のループが形成されたが、現在の任天堂はその課題を克服する術を磨いているようだ。

市場に大量供給できる体制をすでに築いているのだろう、後継機の爆発的なヒットを予感させるものだ。

Nintendo Switchは、今期中に累計出荷数が1億5000万台を超える見通しのモンスター級のゲーム機で、後継機が来年に発売されるとなれば、さらにPlayStationが苦しい立場になることも十分にありえる。

言うまでもなく、Nintendo Switch販売後の任天堂は乗りに乗っている。鉄板ともいえるマリオシリーズやポケットモンスターに加え、スプラトゥーン、ゼルダの伝説、ピクミンを大ヒットIPに育て上げたのだ。

PlayStationにおいては、看板タイトルの一つであるスクウェア・エニックスのファイナルファンタジーシリーズ最新作「FF16」の販売が弱含んでいるが、スクウェア・エニックスはPlayStation以外のプラットフォームでもゲームを開発する方針を発表している。ソニーがこの逆風をどう乗り越えるのか注目だ。

取材・文/不破聡 写真/Shutterstock