【漫画】免許返納を決意した高齢の祖母、最後のドライブ　帰宅すると…「いい話すぎて泣いた」【作者インタビュー】

マンガ「おばあちゃんが免許を返納した話」のカット（ハチ子さん提供）

【マンガ本編】免許返納を決意した高齢の祖母、最後のドライブ　帰宅すると待っていたのは？

「迷惑をかけてからでは遅い」祖母が免許返納を決意

　車の免許を返納する祖母へのサプライズについて描いたマンガ「おばあちゃんが免許を返納した話」が、Instagramで4万9000以上のいいねを集めて話題となっています。

　高齢になった祖母が、車の免許の返納を決意。車のない生活は不便になるものの、「人様に迷惑をかけてからでは遅い」と決断をした祖母に、家族はあるサプライズを用意して……。読者からは、「いい話すぎて泣きました！」「わが家の父は、私と大ゲンカの末の返納でした」「お祖母様も、ご家族も本当に素敵」などの声があがっています。

　このマンガを描いたのは、ブロガーのハチ子さんです。Instagramやブログ「となりのハチ子家」などでマンガを発表しています。ハチ子さんに、作品についてのお話を聞きました。

ーー「実家は車が生活必需品」とのことですが、特にどのような点で不便さを感じますか？

　駅まで徒歩30分、電車は1時間に1本、バスもないので「車がないと不便だな」と感じます。

ーーお祖母様が「免許を返納する」といったとき、どう思いましたか？

　返納すれば自由に出かけることが難しくなるはずですが、それでも決断できたことはすごいと思いました。祖母が不便を感じないように、今後はしっかりサポートしようと思います。

ーー免許を返納したあと、ハチ子さんの運転でお祖母様をどこかへ連れていきましたか？

　外出する機会が減ってしまったと思うので、私がスーパーへ買い物に行くときはいつも声をかけるようにしています。また、近場の買い物にはよく一緒に行きますね。

ーー過去にお祖母様の運転で出かけたときの、思い出深いエピソードはありますか？

　学校が家から遠かったので、具合が悪くなったり大雪になったりすると、仕事中の両親に代わって祖母がよく迎えに来てくれました。放課後、天気が荒れていると「おばあちゃん来てくれるかな～」と待っていたことが思い出に残っています。

ーー作品について、どのような意見が寄せられていますか？

　ご家族がなかなか返納できずに悩んでいるという声もありましたが、「こんな形なら気持ちよく返納できるかもしれない」「うちもまねしたい」という声もありました。実は、今回のエピソードには後日談があり、ブログにそのときのことを描いたマンガを載せているので、ぜひご覧下さい。

ーー今回のマンガを描いたきっかけを教えて下さい。

　高齢者の運転事故はあとを絶たず、尊い命が奪われてしまうこともあります。そんなニュースを見るたびに胸が締め付けられる思いでした。

　高齢者の免許返納は難しい問題で、周囲のサポートが不可欠ですが、家族としてはそのサポートも楽ではありません。なので、「この作品を機に、皆さんが免許の返納を考えるきっかけになればいいな」という思いと、「わが家は気持ちよく返納できたので、参考になればいいな」という思いから、投稿に至りました。