『ドラクエ3』はファミコン版から始まり、追加要素を備えたリメイク版や、現行機向けにブラッシュアップされたバージョンなどが展開しています。そのため、HD-2D版に寄せる期待の形は千差万別です。「あの施設」を希望する声は、叶うのか否か。



HD-2D版『ドラクエ3』に追加される「モンスター・バトルロード」の1シーン。こうした新要素と引き換えに「すごろく場」がなくなったのか……という不安が広がっている。

【画像】え、美男美女じゃん! コチラが新職業「まもの使い」のキャラビジュアルです(5枚)

リメイク版で好評を博した要素はある? ない?

 2024年11月14日に発売予定されるHD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』の新情報が、9月4日に発表されました。キャラメイクの詳細や、新職業「まもの使い」の概要、さらに「お助け機能」や「モンスター・バトルロード」といった新要素も判明しています。

 特に、モンスター同士を戦わせる「モンスター・バトルロード」の存在は、これまでの『ドラクエ3』にはなかった新たな遊びです。関連作からどのような形で輸入されるのか、そしてどんな独自要素があるのかと、大きな注目が集まっています。

 しかし反響が大きい一方、期待している要素がなくなるのではと、不安に駆られた一部の声もX(旧:Twitter)に広がっています。その一因となったのが、ウェブサイト「VジャンプWEB」が今回の新発表に合わせて公開した記事「試遊レポート第2弾」に記された情報です。

 該当記事では、HD-2D版『ドラクエ3』を新たにプレイした体験を元に、本作の特徴や感触が細かくつづられています。そのなかに、「今作ではロマリアの北へ向かう際に『ロマリア街道』という関所のようなエリアを通過する必要がある。SFC版にあった『すごろく場』は今作ではなくなっていた」といった一文がありました。

 この記事を読んだユーザーから、HD-2D版『ドラクエ3』に「すごろく場」はないのでは……といった不安の声が持ち上がり、その書き込みを元に不安が広がっています。

 記事内の記述を見る限りでは、ロマリアのエリアにあった「すごろく場」がないのか、それとも作品全体から削除されているのか、どちらとも判別しにくい言い回しです。そのため杞憂に過ぎないかもしれませんが、「すごろく場」が存在しない可能性もあり得ます。

「すごろく場」は遊びのひとつとして楽しめるだけでなく、強力な武具も手に入る場所でした。例えば、景品のひとつ「ひかりのドレス」は、守備力が高く特殊な効果もあるうえ、女性キャラクターなら誰でも装備できるという、非常に有用な防具です。

 こうした武具を入手したい気持ちも手伝い、HD-2D版『ドラクエ3』に「すごろく場」を望む声が以前からありました。しかし前述の記事で不安が立ち込め、「モンバト実装したから、すごろく場はなしってパターンかもな」「バトルロード追加の代わりにすごろく消える可能性は普通にありそう」と、新要素を追加する代わりになくなってしまうのかも、といった声がX上で相次いでいます。

 もともと「すごろく場」は、オリジナルにあたるファミコン版にはなく、リメイクされたスーパーファミコン版で加わった施設でした。その後、ゲームボーイカラー版にも登場したものの、以降の『ドラクエ3』では削除され、現在Nintendo SwitchやPlayStation 4などでプレイできる現行機版にも「すごろく場」はありません。

 これまでの流れを踏まえると、バトルロード追加の有無に関わらず、HD-2D版『ドラクエ3』に「すごろく場」がない可能性は、決して小さくなさそうです。しかし、ユーザーが実装を望むのも、ごく自然な話でしょう。

 こうした展開を迎えた今も、「すごろく場は当然あるんですよね?」と希望を持つ人もいれば、「すごろくが消えたら評価下がるかも……」と失望の予感に悩まされる声もあります。果たして、HD-2D版『ドラクエ3』に「すごろく場」はあるのか。はっきりと判明するまで、待ち望むファンは期待と不安の狭間に揺れ動きそうです。

HD-2D版『ドラゴンクエストIII そして伝説へ…』:
(C)ARMOR PROJECT/BIRD STUDIO/SPIKE CHUNSOFT/SQUARE ENIX