2024年9月5日、北中米ワールドカップのアジア最終予選で日本は中国に7-0と大勝。過去2大会の同予選でいずれも初戦黒星を喫していただけに、森保一監督、コーチ陣、選手はホッと一息つけたはずだ。
この日、森保ジャパンは3-4-2-1システムを採用。ウイングバックの右に堂安律、左に三笘薫と攻撃的な布陣で臨んだ。前日会見で遠藤航が「自分たちがボールを持つ時間が長くなる」と言ったとおり、立ち上がりから日本が押し込む展開になった。
4-4-2システムで3ラインを形成する中国の守備ブロックを崩すのにやや苦戦するも、11分に久保建英のクロスから堂安がヘッド。これは相手GKに弾かれるが、それで得たCK(キッカーは久保)から遠藤がドンピシャのヘッドで先制弾を叩き込んだ。
中国が比較的低い位置で守ってくれたおかげで、日本は3バックで楽にボールを回せた。これが主導権を握れた一因だろう。特に印象的だったのは38分のシーン。谷口彰悟が自陣でボールを持ちながら前に進んでも、中国はズルズルと下がるだけ。プレッシャーをかけず、日本に好き勝手やらせていた。
一方で日本はボールを失えば、上田綺世や久保がファーストディフェンダーとしてプレスをかけて高い位置で回収。中国とは対照的に果敢にボールホルダーにアタックして、圧力をかけていた。この違いがはっきりと試合内容に反映されていたと言えるだろう。
結局、前半アディショナルタイムに三笘のゴールで2-0とした日本は、52分に南野拓実のファインショットでダメを押す。後半から5-3-2システムにして守備を固めた中国をものともせず、そこからも得点を重ねた。中国が自滅した印象さえあった。
正直、日本が強いというより中国が弱かった。いずれにしても、過去2大会の悪夢、初戦黒星から解放されたのは収穫だった。
取材・文●白鳥和洋(サッカーダイジェストTV編集部)
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