[ワールドカップアジア最終予選]日本 7-0 中国/9月5日/埼玉スタジアム2002
2026年の北中米ワールドカップに向けたアジア最終予選の初戦で中国に7-0と快勝した日本において、19歳でのA代表デビューを飾ったのが川崎の売り出し中のCB高井幸大だ。
192㌢の高さとスピードを兼ね備え、何より川崎のアカデミー育ちらしく、足もとの技術に長け、最終ラインからチームの攻撃をコントロールできる大器である。
先のパリ五輪でもアピールを続け、A代表初選出を果たした今シリーズ、中国戦では4点のリードで迎えた70分に森保一監督から呼ばれ、ピッチへと送り出された。
念願のA代表の舞台、しかもリードは広がっていたとはいえ、最終予選の初戦だ。独特の緊張感もあったのだろう。そのなか、任された3バックの右のポジションへ向かう途中で、ハイタッチをかわし、何やら声をかけていたのが、川崎の先輩である谷口彰悟だ。
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「気を配ったことはあまりないですが、彼も実力を示してこの場にいるわけで、彼が掴み取ったものが今日なので、ひとりの選手としてリスペクトしながら、ただボールをたくさん触らせたいという想いはあったので、ボールを回しながらでした。最終予選でのデビューは緊張したと思いますが、今の彼の成長速度はすごいので、どんどん吸収してもらいたいですね」
そう話す谷口は、ピッチに入ってきた高井になんと声をかけたのかも教えてくれた。
「『いくぞ』というようなことをかけ、緊張しているような顔をしていたので『思い切ってやれよ』という意味を込めて(ハイタッチをしました)」
谷口が川崎に所属していた当時は、高井と長くプレーしたわけではないが、パリ五輪の出場権を手にしたカタールで開催された今春のU23アジアカップでは、当時、アル・ラーヤンでプレーしていた谷口が大岩ジャパンの応援に駆け付け、高井にもアドバイスを送ったという。
そうした交流があるなか、今回の高井のデビュー戦でも谷口は頼れる先輩であったはずだ。
取材・文●本田健介(サッカーダイジェスト編集部)
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