心臓移植をしてもらった男性は、豚の心臓を人間に移植したニュースを見つけ、不安に駆られます。医者にどんな心臓が移植されたのか聞くと……。面白くてオチはちょっといい話な大沖さんの創作マンガが話題です。
自分の心臓に移植されたものに驚く男性(大沖さん提供)
【マンガ本編】移植したものを医者に問い詰めると? まさかのオチに「ちょっと泣ける」
現実世界でも注目された「心臓移植」がテーマ
主人公の男は、心臓移植の手術が成功した後で、人間に豚の心臓を移植する試みが成功したニュースを耳にします。「もしかして自分に移植されたのは豚の心臓ではないのか」と心配になり、医者に確認したところ……。
この突飛な設定のギャグ作品『あなたの心臓になれたら』は、大沖さん(@daioki)による創作マンガです。X(旧:Twitter)で公開され、読者からの大きな反響を呼んでいます。男と医者の掛け合いで進むストーリーはテンポが早く、まるでコントのような雰囲気ですが、オチはやや趣が変わって「ちょっといい話」です。
本作には「イカしてるぜ」「イカれた医者だぜ」などの楽しいコメントが集まっています。さらに「医者とのやり取りにフフッてしちゃったのに、最後のほうでちょっとしんみりしちゃたじゃん」「読み終わってタイトル見て涙出た」といった声も多くの読者からあがっていました。投稿に5.4万いいねがつき、リポストも9000件を超えた話題作です。
作者の大沖さんに、お話を聞きました。
ーー心臓に別のものが移植されるという設定はどのように思い浮かんだのでしょうか?
知人との会話で豚から人間への心臓移植の話があがり、ほかに何の心臓だったら行けるかなという冗談混じりの話から生まれました。
ーー怒涛のギャグの連続から、最後の回想は心温まるものでした。このオチは物語を組み立てる最初の段階で決まっていたのでしょうか?
当初想定していたオチはギャグでしたが、描いているうちに自然とイカの気持ちが気になってこのようなオチになりました。
ーー作品に対する読者からの反応では、どのような声が特に印象に残りましたか?
オチの良い話要素はおまけ程度に考えていたのですが、意外と良い話としてとらえてくれた人が多く、驚きました。
『保護者な魔王と子ども勇者』第1巻 著:大沖(講談社)
ーー大沖さんの漫画家としてのデビューのきっかけを教えて下さい。
15年ほど前、趣味でホームページに4コママンガを載せたり同人イベントにサークル参加したりしているうちに、出版社から読み切りを書いてみないかという打診がありました。気付いたらそれが連載になっていました。
ーー大沖さんは、星海社の「ツイ4」で『保護者な魔王と子ども勇者』を連載中です。2024年5月には講談社から単行本の第1巻も発売されました。そちらの作品についても、概要や見どころを教えて下さい。
やりたい放題の子供勇者と、その保護者をする魔王というギャグ・コメディ作品です。勇者ってこういうところあるよなというあるある感や、翻弄される魔王たちをお楽しみください。
ーー今後、X(旧:Twitter)で発表される作品については、どのように活動していきたいとお考えでしょうか?
また公開できるマンガができたら気が向いた時に掲載していきたいです。