意外かもしれませんが2000年代は、ロボットアニメ黄金時代といえるほど名作が多数、世に送り出されていました。そうしたなかから、今からでも絶対に観ておきたい3作品を挙げていきます。
『天元突破グレンラガン』ビジュアル (C)GAINAX・中島かずき/アニプレックス・KDE-J・テレビ東京・電通
【画像】00年代ロボアニメといえば『アイドルマスター』、異論は認める こちらDVDのオリジナル&水着ジャケットです(21枚)
そろそろ20周年を迎える00年代の名作ロボアニメ
アニメ『蒼穹のファフナー』が20周年を迎え、2024年9月現在、さまざまな催しが展開中です。これを聞いて「『ファフナー』が20年前!?」と驚く人もいるのではないでしょうか。しかし同作の放送が始まったのは2004年7月であり、確かに20年前なのです。
ちなみにこの年のロボットアニメには、『超重神グラヴィオンZwei』『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』『神無月の巫女』『トップをねらえ2!』などがありました。
最近は配信サイトの普及によっていろんなアニメを観やすくなったとはいえ、20年近く前の作品となると、有名なものでも観ていないという若い人もいるでしょう。そうした、いわゆる00年代のロボットアニメのなかから、いまからでも観ておく価値が十分にある3つの名作を挙げていきます。
『天元突破グレンラガン』
「熱いロボットアニメといえば?」と聞かれたら、今も『天元突破グレンラガン』を挙げる人は多いでしょう。2007年にTV放送された同作は、「シモン」という少年が壮大すぎる規模の戦いを経て成長していく物語です。
本作のアニメーション制作はGAINAXですが、今石洋之監督をはじめ、シリーズ構成の中島かずきさんなど現在の人気アニメスタジオであるTRIGGERやその作品に深く関わる人々がメインスタッフとして参加しており、歴史を感じるためにも観る価値ありといえるでしょう。いま観るのであれば、劇場版2作『紅蓮篇』『螺巌篇』がおすすめです。
『コードギアス 反逆のルルーシュ』
『コードギアス 反逆のルルーシュ』ビジュアル,(C)SUNRISE/PROJECT GEASS Character Design (C)2006 CLAMP・ST
オリジナル作品ながら最近も続編やスピンオフが生み出されている「コードギアス』シリーズの、第1作のTV放送が始まったのは2006年のことです。当時『プラネテス』や『ガン×ソード』で評価を高め、今では『ONE PIECE FILM RED』の監督としても知られる「谷口悟朗」の名が、本作によって一気に世に広がりました。
本作の魅力は個性的なキャラクターやロボットアクションなど多岐にわたりますが、やはり物語が一番の魅力ではないでしょうか。いずれも「クリフハンガー」的な手法が取り入れられ、とにかく先が気になる話ばかり。さらにハッタリの効いたセリフと展開でストーリーが紡がれ、主人公である「ルルーシュ」の反逆の物語が丹念に描かれます。すでに観ている人は「ネタバレなしで最後まで観てほしい」といいたくなるであろう1作ではないでしょうか。
『マクロスF』
『マクロスF』キービジュアル (C) 2007 BIGWEST/MACROSS F PROJECT・MBS
1980年代から続く「マクロス」シリーズの25周年記念作品であり、TVアニメとしては3作目となる2007年に放送された『マクロスF』は、男女問わず人気を獲得しました。歌、メカアクション、三角関係というシリーズ定番の要素は押さえつつ、いずれもパワーアップしています。特筆すべきは歌で、菅野よう子さんが生み出し、May’nさんと中島愛さんが歌い上げた楽曲は評価が高く、「ライオン」や「星間飛行」などは2000年代を代表するアニソンとしていまも多くの人に愛されています。2010年代に、おもにアイドルアニメで歌がメインとなる作品がたくさん生まれますが、本作はその先駆けとなる作品のひとつといえるかもしれません。
最近では、2021年に後続作『マクロスΔ』の劇場版と同時上映というかたちで、久々に『マクロスF』の新作アニメが短編ながら公開されました。続きを期待させられるような内容だっただけに、さらなる展開を期待している人も多いはずです。
※ ※ ※
このほかにも『創聖のアクエリオン』や『交響詩篇エウレカセブン』『ラーゼフォン』『機動戦士ガンダム00』『OVERMANキングゲイナー』などは広く知られており、2000年代は密かな「ロボットアニメ全盛期」ともいえる充実度です。上記した作品を足がかりに、2000年代ロボットアニメを「掘って」みるのも面白いでしょう。