演劇ジャーナリスト・伊達なつめさんのおすすめ作品をご紹介。今回は、『A Number—数』『What If If Only—もしも もしせめて』、『三人吉三廓初買』、『バレエ・フォー・ライフ』の3本をピックアップ!
Bunkamura Production 2024/DISCOVER WORLD THEATRE vol.14
『A Number—数』『What If If Only—もしも もしせめて』
キャリル・チャーチルは、70年代からジェンダーなど社会的強者と弱者の問題を取り上げてきた現代英国を代表する劇作家。今回は2000年代に書かれた、愛する人を喪った人間が描かれるという共通の状況を持つ2編。抽象的で含みのあるせりふで構築された2人芝居は、花も実もあるこの俳優陣の顔合わせあってこそだ。
作=キャリル・チャーチル 翻訳=広田敦郎 演出=ジョナサン・マンビィ 美術・衣裳=ポール・ウィルス
出演=堤 真一、瀬戸康史/大東駿介、浅野和之 他
9月10日(火)~29日(日) 世田谷パブリックシアター ※大阪、福岡公演あり
(問)Bunkamura TEL:03-3477-3244
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東京芸術祭 2024 芸劇オータムセレクション
東京芸術劇場Presents 木ノ下歌舞伎『三人吉三廓初買』
アリアのような名ぜりふで観客を沸かせる歌舞伎の人気作『三人吉三』は、元は大地震やコレラ蔓延後の荒んだ幕末の江戸の町で、ヒリヒリするほどシビアな時代の空気をまとって生まれた3人の窃盗仲間の話。19世紀の初演時の台本に忠実に上演しようとすればするほど、21世紀のアクチュアルな話になるという、木ノ下歌舞伎の真骨頂を。
作=河竹黙阿弥 監修・補綴=木ノ下裕一 演出=杉原邦生[KUNIO]
=田中俊介、須賀健太、坂口涼太郎/藤野涼子、小日向星一、深沢萌華、武谷公雄、高山のえみ、山口航太、武居 卓、田中佑弥、緑川史絵、川平慈英/緒川たまき、眞島秀和
9月15日(日)~29日(日) 東京芸術劇場 プレイハウス ※長野(松本)、三重、兵庫公演あり
(問)東京芸術劇場ボックスオフィス TEL:0570-010-296