大相撲・秋場所で、またもや休場となった横綱・照ノ富士。横綱在位19場所で11度目の休場だ。7月の名古屋場所では名横綱としての1つの節目でもある「V10」を達成し、今場所も連覇に向けて意欲満々だったが…。

「休場の理由は持病である糖尿病の悪化です」(夕刊紙記者)

 照ノ富士の場合は糖尿病による急激な体重減や喉の渇きなどがあり、これまでも場所前の調整などで常に苦慮してきた。名古屋場所に向けた巡業には参加していたが、「体重が10キロ落ちた」と本人も明かしている。顔色の悪さや肌荒れなども明らかにそれとわかるほどで、痩せてしまったことでまわしがズリ落ちるのではと、周囲が本気で心配していたほどだ。

「若いころの照ノ富士は暴飲暴食が常でした。酒量がとてつもなく増えても、大好物のウコンの栄養ドリンクでフォローできるとうそぶいていましたね。現在の体調不良にも影響しているでは、と思えるほどでした」(前出・記者)

 ただ、これだけ休場が増えると横綱審議委員会から「引退勧告」が出てもおかしくない。5月場所後の定例会合では、「横綱の敢闘精神、責任感の表れは評価できる」としていたが、今回の糖尿病の悪化はかなり深刻なようで、巡業中に照ノ富士に稽古をつけてもらった力士からも、「横綱とあたって、あんなに軽いと思ったことはありません」という声があがった。

「もちろん、相撲に対するモチベーションは失ってはいません。しかし、31歳という年齢もあり、いつ引退となっても不思議ではありません」(前出・記者)

 5月の会合での横審の判断は「秋場所まで静観する」というものだった。大関→序二段→大関復帰→横綱昇進と、これまでも不屈の精神で土俵に上がってきた照ノ富士だけに、今場所は十分に療養して、再びあの雄姿を見せて欲しいものだ。

小田龍司

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