【新日本】DOUKIが石森突破でIWGPジュニア初防衛 「最強チャンピオン」宣言も金丸が襲撃表明

『Road to DESTRUCTION』宮城・仙台サンプラザホール(2024年9月11日)
IWGPジュニアヘビー級選手権試合 ○DOUKIvs石森太二×

 DOUKIが石森からシングル初勝利を上げてIWGPジュニア王座初防衛に成功。「俺が最強のジュニアチャンピオンだ!」と叫んだものの、背後から金丸義信が襲撃し、ベルト&イス殴打でKOすると、「てめえみたいな薄っぺらいチャンピオン、顔じゃねえんだよ」と戦線布告した。

 DOUKIは7・5東京武道館大会でエル・デスペラードを破り、IWGPジュニアヘビー級王座を初戴冠。「文句あるヤツは全員俺の前に立ってこい! これからは俺が新日ジュニアの舵を取る!」と力強く宣言した。その言葉に呼応したのは今年のスーパージュニアでDOUKIに勝利している石森。挑戦表明を受けたDOUKIは「あえてアウェイの地でやってみたい」とアピールし、石森の出身地・宮城で初防衛戦が行われることになった。

 DOUKIにこれまで4戦4勝の石森はハンドスプリング式レッグラリアットで先制。コーナーからのケブラーダにつなげて、地元のファンから歓声を浴びる。パイプイスでDOUKIの左腕を挟み込むと、そのまま鉄柱に投げつけて追撃。左腕への一点集中攻撃に打って出ると、ラフファイトも織り交ぜて、徹底的に痛めつけた。

 防戦一方のDOUKIだったが、トペスイシーダで反撃に成功。場外スイングDDTを皮切りに、大技攻勢に出る。石森が猛追に転じる場面も見られたが、王者の意地を見せて一歩も引かず、イタリアンストレッチNo.32に捕獲。石森が切り返そうとしてもさらに裏をかいて、しつこくイタリアンストレッチNo.32で絞め上げた。

 DOUKIはその後も猛攻を止めなかったが、石森も丸め込みなどで押し切らせない。スキを突いて腕攻めを再開し、鉄柱に肩から衝突させ、ショルダーバスターをズバリ。王者の動きを先の先まで完璧に読み、レフェリーへの衝突を誘うと、死角を突いてポップアップ式急所蹴りを決め、逆打ちから流れるようにBone Lockに捕獲した。完璧すぎる石森の大攻勢に客席からは悲鳴にも似た「DOUKI」コールが発生。石森はリング中央に引きずり込んで絞めに絞める。

 DOUKIは死力を振り絞ってロープに足を伸ばした。ならばと石森は封印状態のスーパースターエルボーの体勢に入るが、DOUKIはなんとか防ぐと、高速ドラゴンスープレックスで足止め。死力を振り絞って立ち上がると、ラリアットを振り抜く。再びBone Lockに持ち込まれて土俵際まで追い詰められたものの、必殺のブラディークロスは着地して防御。インプラントDDT、摩利支天で再びアクセル全開に。石森も大逆転を狙ってラ・ミスティカで飛びつくが、踏ん張ったDOUKIがスープレックス・デ・ラ・ルナで切り返して3カウントを奪った。

 DOUKIが石森からシングル初勝利を上げて、IWGPジュニア王座V1に成功。今年に入り、高橋ヒロム、デスペラード超えを果たしていたが、ついに石森も下し、近年のジュニア戦線の中心だったトップ3を連破して、名実共に新日ジュニアの頂点に立った。

 マイクを持ったDOUKIは「最強のチャレンジャー・石森太二から勝ったぞ!」と勝利の咆哮。「でも知ってんだよ。お前ら、半分ぐらい石森応援してただろ? 石森よりも若くてキャリアもないかもしれないけど、今日ここ仙台で俺の新日本デビューの地、仙台サンプラザで石森から勝ってやったぞ」とアピールして拍手を受けると、「今年入って、ヒロム、デスペラード、そして最強の石森から勝ってやった。もうこれで誰も文句ねえだろ。俺が最強のジュニアチャンピオンだ!」と堂々の“最強宣言”を言い放った。

 SANADAとタイチがDOUKIを肩車して勝利を祝福。ハッピーエンドで大会終了と思いきや、思わぬ乱入者が現れた。テレビ解説席で試合を見守っていた金丸だ。金丸は昨年9月までJust 5 Guysに所属しており、DOUKIの元パートナー。一緒にIWGPジュニアタッグ王座に挑戦した経験もあるが、裏切ってHOUSE OF TORTURE入りし、今や怨敵になっていた。

 金丸は中継中に突然「俺があいつに教えてやりてえことがある」とつぶやくと、1人になったところでDOUKIを背後から襲撃。ベルトで痛打してKOすると、左足をパイプイスで挟み込んだうえで、そこを別のパイプイスで殴りつけた。大の字になったDOUKIを見下ろすと、「てめえみたいな薄っぺらいチャンピオン、顔じゃねえんだよ。ブーブーブーブーって、こいつらもそう思ってるよ。次、俺がいくからな」とマイクで挑戦表明した。

 慌ててタイチらが救出に戻ってくるが、金丸はさっさとリングをあとにする。叩きのめされたDOUKIはセコンドの肩を借りてなんとかバックステージへ。怒り心頭のDOUKIは「今日、ベルトを守ったのは俺だ。金丸、ぶっ潰してやるよ」と迎撃を宣言し、金丸とのV2戦が決定的となった。