『Road to DESTRUCTION』宮城・仙台サンプラザホール(2024年9月11日)
○SANADA&タイチvs藤田晃生&ザック・セイバーJr.×
SANADAがデッドフォールでG1覇者ザックを撃破。10・20イギリス・ロンドン大会での一騎打ちを要求すると、ザックも受諾し、対戦が決定的となった。
10・14両国大会でIWGP世界ヘビー級王座挑戦を控えるG1覇者・ザックは絶好調をキープ中。そんなザックが藤田とのTMDKコンビで第3試合に登場し、かつてのパートナーであるタイチにSANADAを加えたJust 5 Guysと対戦した。ザックとタイチとの顔合わせに注目が集まっていたが、SANADAが主役に躍り出た。
ザックとタイチはいきなり対峙。フロントハイキックを打ち合って気持ちをぶつけ合うと、先読み合戦へ。お互いを知り尽くしているだけに、ここはどちらも深追いできず。距離ができると、2人は笑みを見せる。ザックは一礼した。
その後、藤田が長時間捕まる展開となるが、ザックが再登場すると、今度はSANADAと相対する。2人はスピーディに切り返し合うと、ザックはネックツイストを連発して足止め。ハーフハッチから後頭部に低空ドロップキックを見舞って首を集中的に攻めた。負けじとSANADAもネックスクリュー、ドラゴンスクリュー、シャイニングウィザードと得意技で逆襲。デッドフォールにつなげようとしたものの、ザックは卍固めに持ち込む。タイチがカットに入るも、藤田はスワンダイブ式ミサイルキックで分断した。
ザックとSANADAはエルボースマッシュ合戦で火花。互いに背中合わせの状態で逆さ押さえ込みを狙い合うスリリングな展開に。SANADAのオコーナーブリッジ、ザックのザックドライバーはどちらも不発に終わったものの、その直後にSANADAのデッドフォールがさく裂。完璧な3カウントを奪った。
G1覇者から3カウントをもぎ取ったSANADAはマイクを持つと、英語で「覚えてるか? お前は俺のホームタウンである長岡で俺を倒した。だったら、お前のホームタウンで俺がお前を倒してやりたい」と対戦要求。8・12長岡大会でのG1公式戦ではザックが勝利しており、その雪辱戦をザックの母国で求めた形に。ザックは日本語で「ヤリマショウ!」と叫び、両者の10・20ロンドン大会『Royal Quest ?』での対戦が浮上した。
敗れたザックは「ザック・セイバーJr.が次期IWGP世界ヘビー級チャンピオンになる。だからヤツは俺のことを『G1』の優勝者というだけでなく、IWGP世界ヘビー級王者として見ていた。だからヤツが俺の首をへし折ろうとしたのは称賛に値するぞ」とSANADAにメッセージ。そのうえで「だがSANADA、誰も俺を止められはしない。10月14日まで、ああ、帰国から1週間後だな。俺がタイトルマッチで勝利したら、SANADA、お前とタイトルマッチをやってやるよ」とIWGP世界ヘビー級王者としての迎撃を予告した。
【タイチの話】「ああ、気持ちいいね。痛えな。痛えな。あんな若僧のチョップでも痛えし、ザックの一つ一つが、痛えなプロレス。でもこうやって、気持ちいいと感じるのは何だ? ちょっともうイカれてんだな、俺らはな。気持ちいいと感じるんだ。『G1』も休んだ、そしてこのシリーズの前半も休んで、1ヵ月休んで試合してまた1ヵ月休んで、まあ俺にもいろいろあったんだけど。休んでる方が楽だよそりゃ、ハッキリ言って。ケガもしねえし、どこも痛くねえし、食っちゃ寝してりゃいいんだもん。どこも痛くねえから楽だよ。でもこうやってノコノコ戻ってきて、痛い感触味わって、やっぱりまだまだやりてえなって思うよね。今日はSANAやんがしっかり決めてくれて、俺もまた、新たに再スタートここから切って、そしてメインのDOUKIもしっかりサポートして、優也がいつでも安心して戻ってこれるユニットとして、優也の穴埋めになるか分からないけど、しっかり俺が彼の居場所を守って、ユニットごとまた全体に引き上げていきたいなと。そして俺自身も、ボチボチここからやり直して、一つ一つ番付上げて、必ずまた上り詰めるから。まあ時間かかるかもしれないけどね。変わらずYouTubeとリング上で、2つ、両立させてやっていくさ。ザック、またやろう。さすが『G1』チャンピオン。ひとまず、おめでとう。またやろう」
【SANADAの話】「(※英語で)お返しだ、クソ野郎」
【藤田の話】「今日はザックさんが獲られたけど、次の話についてだったら、その話はもう終わり。今はなき鈴木軍にいたタイチさん、俺はファンの頃から、10年前、15年前から、アンタのこと見てんだ。鈴木軍が解散して、今のアンタのユニットがあって、デビューしてから今日初めて、アンタとやれた。ジュニア、ヘビー、今は階級が違うかもしれない。でも、この1回、今日初めて当たったこの1回が、俺にとっては凄え大事な1戦だった。これからも、アンタのことは意識し続けて、勝負していく。以上」
【ザックの話】「(※身を屈めて)アーッ! (※立ち上がり)誰もチョップ合戦を気にしないなら、俺のやり方でやるまでだ。負けを楽しむなんてできない。絶対にできないな。キョウダケ、キョウダケ。目的のためだ。俺は世界の頂点にいた。史上初めての英国人『G1 CLIMAX』覇者だ。その後、魔法のような夏を過ごした。RevPro、ウェンブリー・スタジアム。ワシントンでは古き良き友を破った。……良い注意喚起になったよ。俺はとてつもなく強い。だが無敵ではない。だから良い警告になった。たぶん、おそらく自分のせいだ。『G1』でやる気を出せと言ったからな。これは自分が招いたことだ。とても嬉しいぞ、意欲的なSANADAとはな、よくやったな。2つの要因があったのかもしれない。お前のホームタウンで俺はお前を倒し、観客全員が俺を祝福した。それが原因かもしれない。だが聞けよ。俺はいつもSANADAを褒めている。SANADAはとてもスマートだ。SANADA、俺について来いよ。俺がわかっていることはヤツもわかっている。この業界の誰もがわかっているとヤツも理解している。ザック・セイバーJr.が次期IWGP世界ヘビー級チャンピオンになる。だからヤツは俺のことを『G1』の優勝者というだけでなく、IWGP世界ヘビー級王者として見ていた。だからヤツが俺の首をへし折ろうとしたのは称賛に値するぞ。だがSANADA、誰も俺を止められはしない。10月14日まで、ああ、帰国から1週間後だな。俺がタイトルマッチで勝利したら、SANADA、お前とタイトルマッチをやってやるよ」