F1はヨーロッパラウンドを終え、フライアウェイ戦に突入。その1戦目となる第17戦アゼルバイジャンGPフリー走行2回目では、フェラーリのシャルル・ルクレールがトップタイムをマークして初日のセッションを締めくくった。RBの角田裕毅は11番手だった。
舞台となるのは、F1屈指の長い全開区間と旧市街地の中を駆け抜けるテクニカルなセクションを組み合わせたバクー市街地サーキット。攻略が難しいコースレイアウトから、2016年にヨーロッパGPとして初開催されて以来、様々なドラマを生んできた。
今年もFP1から赤旗が3度提示されるなど荒れた展開となったが、FP2でもコース外へ飛び出すマシンも散見されたが中断なくセッションが進んでいった。
FP2の序盤は、多くのドライバーがミディアムタイヤでコースイン。まずはFP1で得たデータからセットアップに調整を加えたマシンのチェックといったところだろうか。
FP1でクラッシュのあったフェラーリのシャルル・ルクレールは、走り出し直後からコーナリング時に左右で感触が違うと訴えた。チーム側はデータ上問題ないと伝えたものの、ルクレールはターン15で飛び出すなどドライブできない状態だと訴え、ピットへ戻った。
セッションが15分を経過したところで、ルクレール同様FP1でクラッシュを喫していたウイリアムズのフランコ・コラピントも走行を開始。この頃には1セット目の走行を5〜7周程度で切り上げて一度ピットへ戻るドライバーも多かった。
残り40分となった頃、角田がソフトタイヤでコースイン。予選想定プログラムを開始し、1分44秒645をマークした。ここからコース上では各車がアタックを開始。タイムシート順位も目まぐるしく変わっていった。
その中で首位に立ったのはレッドブルのセルジオ・ペレスで、1分43秒490をマークした。遅れて計測を行なったメルセデスのルイス・ハミルトンも2番手止まりと、このタイムには届かなかった。
セッションが残り20分を切る頃には、各チームとも決勝を見据えたロングランプログラムへと移行。主にユーズドのミディアムタイヤで周回を重ねた。一方マシンに不具合があったルクレールは、その傍らソフトタイヤでタイム計測を実施。1分43秒484をマークして、ペレスを交わしトップに立った。
FP2はルクレールがトップのまま終了。ペレスが2番手、ハミルトンが3番手で続いた。FP1も合わせて初日最速はルクレールだった。
4番手カルロス・サインツJr.(フェラーリ)以下、オスカー・ピアストリ(マクラーレン)、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、ランス・ストロール(アストンマーティン)、ニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)、ジョージ・ラッセル(メルセデス)、オリバー・ベアマン(ハース)というトップ10。角田は1分44秒645で11番手だった。
ロングランでは、各車の燃料搭載量やタイヤの周回数などに違いがあり、トラフィックの影響を受けながらでの実施ではあったものの、ペレスやピアストリ、サインツJr.などが時折1分48秒台で走行。一方でフェルスタッペンは1分50秒台を切ることができない周回も多く、比較的苦戦している印象にも見える。
角田は1分51秒台からロングランを開始し、比較的安定して周回。スティント後半には1分49秒台〜1分50秒フラットまでペースを上げていた。FP3以降、各チームがマシンを改善してくることを考えると、まだまだ勢力図は分からないものの、RBは予選・決勝ペースともに入賞を目指すことができる位置につけているのかもしれない。