バクー市街地サーキットを舞台に開催されているF1第17戦アゼルバイジャンGP。2日目のフリー走行3回目ではメルセデスのジョージ・ラッセルが最速タイムをマークし、セッションをトップで終えた。RBの角田裕毅は12番手だった。
FP3は予選や決勝を前にした最後のフリー走行セッション。各チームとも、この1時間でマシンセットアップを煮詰めることとなる。
気温27度、路面温度32度というコンディションの中FP3が開始。ピットレーンがオープンになると、まずはレッドブルのセルジオ・ペレスから走行をスタートした。
なお、このセッションでは軽い雨粒が落ちてきているとドライバーから無線が入ることがあったものの、本降りとなることはなかった。
FP3序盤にはキック・ザウバー勢やアストンマーティン勢、RB勢がハードタイヤ2セットとミディアムタイヤ1セットで、レースを見据えた“皮むき”を実施。本格的な走行が開始されたのは、セッションが10分を過ぎてからだった。
ただ、その直後にアルピーヌのエステバン・オコンがマシントラブルによってターン17付近でストップ。これにより赤旗が提示された。
セッションは10分程度の中断で再開され、各車は再びコースイン。ソフトタイヤでのタイム計測が行なわれた。
ここでウイリアムズのアレクサンダー・アルボンが1分44秒371をマークしてトップに浮上。マクラーレンのオスカー・ピアストリやハースのニコ・ヒュルケンベルグがそれに続いた。
すると残り30分を切ったところで再び赤旗。今回、出場停止処分となったケビン・マグヌッセンの代役としてハースから2回目のF1出走を果たしたオリバー・ベアマンが、ターン1を曲がりきれずにクラッシュを喫したのだ。
クラッシュしたベアマンのマシン回収はすぐに終わり、2回目の赤旗は6分程度の中断で再開。残り20分でも各チームは精力的にソフトタイヤでの走行を実施し、タイムシートは目まぐるしく変わっていった。
ピアストリは新品のソフトタイヤを投入して1分42秒749をマークしてトップに浮上。これに他のドライバーも続き、ルクレールはピアストリのタイムを0.185秒上回り首位に躍り出た。
それをさらに上回ったのがメルセデスのジョージ・ラッセル。5周を周った新品ソフトタイヤで1分42秒514までタイムを改善しトップに立った。
FP3終盤までアタック合戦は続いたが、トップタイムを更新するドライバーは現れず。ラッセルが首位でFP3を終えた。ルクレールが2番手、マクラーレンのランド・ノリスが3番手だった。
4番手ピアストリ以下、マックス・フェルスタッペン(レッドブル)、カルロス・サインツJr.(フェラーリ)、ペレス、アルボン、フランコ・コラピント(ウイリアムズ)、ルイス・ハミルトン(メルセデス)というトップ10。セクター1ではルクレール、セクター2ではフェルスタッペン、セクター3でラッセルが最速と、各チームのセットアップの方向性にも違いが見られた。
角田は1分43秒503で12番手。首位ラッセルからは0.989秒差だった。チームメイトのダニエル・リカルドは角田から0.367秒差の14番手だった。