2種登録の17歳FW徳田誉が鹿島の最年少ゴール記録を更新。嬉しい初ゴールは首位・広島相手の貴重な同点弾も大器は満足せず

 鹿島アントラーズは9月14日、J1第30節として勝点55で得失点差で首位に立つサンフレッチェ広島とホームで対戦。1試合消化が少なく勝ち点48で4位の鹿島にとって負けられない一戦は、知念慶のゴールで先制したものの、前半のうちに2失点。しかし、82分に交代出場の徳田誉の得点で追いつき、2-2で引き分けた。

 74分に名古新太郎に代わってピッチに登場した今季2種登録でトップチームに帯同する17歳の徳田は、186センチの長身を生かし、前線で起点となると、82分に鈴木優磨のパスを受け、相手DF佐々木翔を背負ったまま反転シュート。ゴール右隅にコントロールショットを突き刺した。

 Jリーグ4試合目にして初ゴールを記録した徳田は、逆転優勝へ望みをつなぐ貴重な同点弾を17歳6か月27日で決め、かつて内田篤人がマークした17歳11か月22日のクラブ最年少ゴール記録も塗り替えた。

 そんな17歳のストライカーは、「小学生の頃から応援する側で、いろんな選手のゴールを見てきました。自分がゴールを決めた時は、ファン・サポーターの方々が喜んでくれて素直に嬉しかった」と喜びを嚙みしめた。
【動画】鹿島FW徳田誉の広島戦、同点弾!
 しかし、浮かれることなく「ゴールを決められたのはすごく嬉しかったけど、優勝するためには絶対に勝たないといけない試合だった。引き分けという結果には満足していません」と試合終盤に逆転ゴールを奪えなかったことを悔やんだ。

 そんな大器の活躍に、鹿島のランコ・ポポヴィッチ監督も「下部組織で育ってきた選手が、こういう試合でゴールを決めるのは、ファン・サポーターだけでなく、クラブにとっても非常に嬉しい」と称賛する一方で、以下のように呼び掛けた。

「必要以上にもてはやしてほしくない。その部分は理解してほしい。(17歳は)まだまだ、子どもですし、彼がどう成長していくのか、我々が責任をもって見守っていかないといけない。だから、少し活躍したくらいで騒ぐのは彼にとっても良くない」

 ビッグゲームで結果を残した強心臓の逸材は、周囲からの期待を力に、さらなる活躍を見せられるか。

取材・文●渡邊裕樹(サッカーダイジェスト編集部)

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