WEC富士の予選アタックを担当したLMGT3の小泉洋史と木村武史、それぞれ決勝に向けて手応えアリ

 世界耐久選手権(WEC)第7戦富士6時間レースのLMGT3クラス予選は、ブロンズドライバーがアタックを担当。TFスポーツ82号車コルベットは小泉洋史が、アコーディスASPチーム87号車レクサスは木村武史がそれぞれ母国の富士でアタックを行なった。

 決勝レースに向けては、それぞれある程度手応えを掴んでいるようだ。

■小林洋史/TFスポーツ82号車コルベット 予選7番手

 小泉は金曜日のFP2で2番手タイムをマークするなど速さを見せ、予選4番手でハイパーポール進出を決めた。ハイパーポールでは終盤のアタックでタイムを更新。7番手となった。

「昨日のタイムが良かった(FP2で2番手)ので、知り合いの方から『LMGT3で日本人初ポール狙えるね〜』なんて言われて、プレッシャーかけないでくださいって返してたんですけど、正直狙っていました」

「(ポールに届かなかったのは)腕が足りなかったんじゃないですかね(笑)周りがタイムを上げてくるのは想定していましたし、もちろん自分もそうしたいなと思っていたんですが、クルマをつくる工程でそこまでのレベルを想定せずに作っちゃったかなという感じですね」

「路面変化の予測がちょっと出来ていなかったかなという感じはします」

「81号車のトム(トム・ヴァン・ロンパウ)が予選2番手タイムを出してますし、クルマにポテンシャルがあるのは分かっています。トップ3はコンマ3秒くらい離れてますけど、それ以降は固まっているのでフリー走行も踏まえてそんなに差はないと思っています」

「僕自身富士を走るのは1年ぶりですけど、身に染み付いているところもあるでしょうし、体力はあるので決勝で可能な限り順位を上げてバトンを渡したいと思います」



■木村武史/アコーディスASPチーム87号車レクサス 予選11番手



 87号車の木村は、11番手で惜しくもハイパーポール進出を逃したが、ベストラップの翌周、さらに速いペースで走れている中でトラフィックに遭ってしまったようだ。

 それでもマシンのポテンシャルには自信を持っており、レースでのタイヤマネジメントにはアドバンテージがあると考えているようだ。

「(予選アタックは)第3セクターでフォードに引っ掛かっちゃいましたね。そこでコンマ3、4秒遅くなってしまったので、ちょっと残念でした」

「それがなければ1分41秒6とか5が出て(ハイパーポール進出が見え)た感じだと思います」 

「クルマは結構良いですよ。金曜日はタイヤが妙にうねうねしていたんですけど、今日は決まってましたし、もしかしたら路面ができてきて、クルマの限界値が高まった感じがします」

「うちのチーム(87号車)は割とウイングを立てていたんです。ウイングを立てればストレートスピードは遅くなりますけど、ロングランでは楽だと思うので、レースラップは自信あります」

「(路面コンディションについて)走り出しはすごい戸惑っていたくらいだったんですが、走行を重ねて路面にラバーがのってきて良くなってきました。レクサスは重いけどパワーがあるので、路面が良くなってきてグリップが上がると有利になります。他のクルマは元々グリップが高い中でストレートスピードが伸びない。そこでグリップが上がったところでそんなに伸びがないんじゃないかと自分なりに計算しています」

「路面ができてくるとリヤが滑らなくなるので、タイヤのデグラデーションも減ります。デグラデーションをいかに出さないかが勝負だと思います。予選一発ではフェラーリとかがきてますけど、あれは保たないと思います。レクサスはストレート速いですし路面が出来てきてスライドさせなければ、後半保つと思います。明日は1分43秒のラップでずっと走れれば、結構上位に行けると思います。手応えとしては、ル・マンの次にあります」