レッドブルのマックス・フェルスタッペンはF1アゼルバイジャンGPの予選に向けて、マシンのセットアップが良くなかったと振り返り、苦戦の要因となったと話した。
フェルスタッペンは今週末、フェラーリやマクラーレン勢と競っているように見えていたが、予選ではマシンからパフォーマンスを引き出すのに苦労してしまった。
結局、フェルスタッペンはQ3でポールポジションを獲得したシャルル・ルクレール(フェラーリ)から0.658秒差の6番手で予選を終了。チームメイトのセルジオ・ペレスにも、昨年のマイアミGP以来33レースぶりに予選結果で敗れることになった。
今回フェルスタッペンがここまで苦しんでしまった原因には、予選に向けてセットアップを変更した点があるようだ。彼によるとマシンバランスへの影響があり、リヤエンドが跳ねてしまうようになったという。
「Q1で出走した瞬間、マシンが後退してしまったように感じた」
フェルスタッペンはそう語る。
「いくつか変更を加えていたんだけど、マシンは信じられないほど予測不能かつ難しいモノになってしまった」
「そのせいでターンインとコーナー出口で、マシン後部が凄く跳ねてしまうようになった。Q2ではまだ比較的上手くいったけど、マシンに良い感触は無かったし、最大限の力を引き出せなかった。ストリートサーキットでは望ましいものじゃないオーバーステアになりすぎていたんだ」
「もちろんこの事態には少しがっかりしている。常に良くしようとしているんだから当然だ。でも残念ながら、限界を超えてしまった」
「Q3の最初の走行では、最終コーナーで失速してしまった。その後、ラップタイムを縮めるためにさらに走ることはできたけど、マシンには良いフィーリングがなかった。変更を加えたせいだから、何が問題なのかは分かっている。残念だったよ」
なおフェルスタッペンは前戦イタリアGPのようにマシンが依然として“モンスター”なのかとも尋ねられたが、彼はこう答えた。
「いやいや、マシンを良くしようとしていたんだ。今回、セットアップでいくつかの点を改善しようとしたけれど、残念ながら逆方向へ進んでしまった」
一方で既にマシンはパルクフェルメ状態にあるため、マシンのセットアップで変更できることは限られている。そのためフェルスタッペンは6戦連続未勝利の記録に終止符を打つチャンスについては期待していないと語った。
「クルマの調子は今は良くない。様子を見てみよう」
チームメイトのペレスは予選で4番手と、最近の苦戦から比べると大きく調子を上向かせた。彼はアップデートされたマシンで、自信を感じられていると語る。
「チームはこれまで抱えていた問題を修正するためにアップデートを持ち込んでくれて、素晴らしい仕事をしてくれた」
ペレスはそう語っている。
「マシンが僕に自信を与えてくれたんだ。もし僕がこれまでのシーズンで使っていたクルマでここに来ていたら、(以前と)大差ない結果になっていただろう」
「とても難しい時期を経験してきたけれど、おそらく今年序盤からこのマシンで遂げた最も大きい進歩になったと思う」
「だからレースペースにもそれが反映されることを期待している。マシンのバランスは間違いなく正しい方向へ向かっている」