『第11回王道トーナメント』アクトシティ浜松(2024年9月15日)
1回戦 ○宮原健斗vs鈴木秀樹×
宮原が鈴木とのシングル初対決を制し、王道トーナメント1回戦を突破。史上初の「春秋制覇」へ向けて始動した。
今春のチャンピオン・カーニバルを制覇した宮原は5・29後楽園大会で当時の王者・安齊に敗れ、9・1福岡大会では青柳に敗れ、三冠返り咲きならなかった。「ここで優勝するかしないかで、この世界で上がれるか上がれないか、注目されるかされないか。雲泥の差で変わってくる」と危機感を抱きながら王道トーナメント開幕を迎え、この日1回戦で鈴木と対決した。
両者はこれがシングル初対決。宮原を待っていたのは想像を超える苦闘だった。ヘッドロック、ボディシザース、変型スリーパーなど、鈴木のグラウンドテクニックの前に、無尽蔵のスタミナを誇る宮原が序盤から中盤にかけて消耗させられた。
ブラックアウトで反撃するもののツームストンパイルドライバーで止められ、ダブルレッグロック、リーガルストレッチに捕まった。何とかロープにたどり着いても立ち上がれずKO寸前に。死力を振り絞ってブラックアウトを連射するものの、側頭部へのエルボースタンプ乱打、トーキックで止められ、ダブルアームスープレックスで叩きつけられた。
万事休すと思われたが、宮原はギリギリで肩を挙げた。2発目の人間風車をリバースすると、起死回生のスタンドブラックアウトをさく裂。ドロップキックで応戦する鈴木を正調ブラックアウトで返り討ちにすると、シャットダウン・スープレックス・ホールドを爆発させて大逆転の3カウントを奪った。
宮原が大苦戦の末、鈴木との初シングルに快勝。1回戦突破を決めた。カーニバル覇者である宮原が王道トーナメントも制すれば、史上初の春秋連覇の快挙達成となる。最高マイクで浜松大会を締めた宮原は「体中がいてえ。なんだ? あいつは。鈴木秀樹って。正真正銘の初シングルマッチで体に刻まれたよ。あんな男がまだプロレス界に残っていたとはな」と振り返った。
9・19新木場大会での2回戦では5年ぶりの来日となったレッドマンと対決する。この日同様に業師を相手に苦戦は免れられそうにないが、最高男は「そこは絶対突破して、22日の準決勝、決勝。そう、俺が何をしたいかわかるか? 春秋の制覇や。もう一度言うぞ。春! 秋! 俺が制覇する」と宣言してみせた。
【宮原の話】「しゃあ! OK! おい、勝ったんだよな? OK。いてえわ。体中がいてえ。なんだ? あいつは。鈴木秀樹って。正真正銘の初シングルマッチで体に刻まれたよ。あんな男がまだプロレス界に残っていたとはな。そんな男が全日本プロレスに上がってるとは。俺の仕事が増えちまうぜ。ただ、王道トーナメントは1回戦突破だ。次は誰だ? レッドマンか。久しぶりじゃないか。ただ、そこは絶対突破して、22日の準決勝、決勝。そう、俺が何をしたいかわかるか? 春秋の制覇や。もう一度言うぞ。春! 秋! 俺が制覇する」
※鈴木はノーコメント